現在の「ジョナサン」がオススメのメニューとしているのがフォアグラとトリュフなのは、店頭ののぼりを見るに明らかだった。
「秋のさんまフェア」みたいに、新メニューや期間限定メニューにはなんとなく旬の食材を使っているイメージがあるが、そもそもフォアグラとトリュフに旬なんてあるの?
調べてみると、フォアグラは現代では通年食べられるものの本来は10月から3月、なかでもクリスマスシーズンに需要が高くなるためこの時期に合わせて生産されるそうで、トリュフのほうも、「黒トリュフ」は11月〜3月に旬が来るそうで、どちらも冬の食材といえそうだ。
フォアグラの特別メニューを眺めてみると、年末に合わせて「フォアグラ忘年会」をオススメしている模様。「フォアグラ」と「忘年会」、どうにも結びつきづらいキーワードだが…。
しかし、有閑マダムが集まる店舗のランチどき、リーズナブルで美味しいメニューがたくさんあるというのに後方席のマダム3人組も隣のおひとりさまもその他のマダムもみーんなこのフォアグラとトリュフソースのメニューをオーダーしている!
ここまでマダムの舌を魅了し、世界三大珍味のうち2種類を一皿で網羅する贅沢メニューとはどんなものなのか。
数量限定ということなので、慌てて「フォアグラ&フィレステーキ トリュフソース(1,490円)」と「フォアグラ&ハンバーグ トリュフソース(1,090円)」を注文した。
フォアグラを上に載せているのは、フィレステーキとハンバーグの2種類。ベイクドポテトはフィレステーキのみグラタン風だったりと、つけあわせにも微妙な変化があり、ハンバーグの方を食べれば、次の機会にはステーキも…という気分にさせる。
フォアグラの上に添えられている黒いソースが、もうひとつの世界三大珍味であるトリュフをペースト状にしたソース。
ソースだけをフォークで掬って味わってみると、「これがトリュフの味なんだ!」という風味と感動が口から鼻に抜けていくようだった。
フォアグラはソースとよくからみ、前評判通り舌に乗せるとすぐにとろける。
ちゃんとした店で食べればコースで5000円以上するだろうが、ジョナサンならどこにでもあるし、手軽でリーズナブルに世界三大珍味体験が一気に二つもできるのだ。
忘年会を開くのは会社ばかりではなく、友人や家族でもいい。
いつもよりリッチな料理を食べながら、ついついゆったりしてしまうファミレス特有の雰囲気でゆっくり会話を楽しむ周囲のマダムたちは、たしかに忘年会よろしく一年間の労をねぎらっているようにも見えた。
調子に乗って、冬の限定メニューのひとつである「いちごとあずきのミニソフト」も食べてみた。
フレッシュなイチゴはハート型にカットされているなど、気づかない人もいそうなぐらいの遊び心が嬉しい。
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