豪快なエピソードをいくつも残す、昭和の名優「勝新太郎」。
その中には本当のものもあれば、彼のイメージが作りだした、真実ではない話もあるようだ。そんな本当か嘘かは分からない、勝新太郎伝説を一挙公開!!
■後輩俳優に仰天演技指導
ドラマの撮影中に、後輩の俳優が怖がる演技ができず悩んでいた。その様子を見ていた勝新は「俺が演技を教えてやるよ」と一言。そう言うと、勝は、買ったばかりの高級車にその後輩を乗せ、スタントさながら自ら運転。暴走した挙句、最後には買ったばかりの高級車を大破させてしまった・・・。
後輩の俳優は放心状態・・・すると、そんな状態の俳優にむかって勝さんはこう口にした。
『そうだ!その顔をすればいいんだ!』
と語ったという。
■石原裕次郎との友情
互いを「兄弟」と呼び合った石原裕次郎と勝新太郎。圧倒的な存在感を放つ2人は、周囲からも俳優としてライバルとみられていたが、プライベートでは心を許しあう無二の親友で、家族ぐるみの付き合いだった。
裕次郎の亡くなる5年前。生還率3%の手術の成功で、解離性大動脈瘤(りゅう)からカムバックした裕次郎を見舞うため、勝と玉緒は東京・成城の自宅を訪ねた。勝は米袋を持参した。「何を持っていけばいいのか迷ったあげく『うまい米を食わせてやろう』とお米を取り寄せた。迎え入れた裕次郎は「すごいな、お米か。勝ちゃん、ありがとう」と笑顔を見せた。
夕食の時間。勝夫妻の前にはお重に詰められたごちそうが並んだが、裕次郎は玄米のパンと野菜サラダだけ。食生活は、妻のまき子が徹底管理していたからだ。玉緒は米を持参したことを悔やんだ。ところが勝は、手みやげのことには一切触れず、おもむろに玄米パンを手に取りほおばった。
「おい、裕次郎、これうまいじゃないか。
これをもっと食べたいな」。
「これがそんなにうまいか?本当かよ」と裕次郎は笑った。また、禁酒中の裕次郎に合わせ、勝も用意されたワインを一滴も口にしなかった。傍若無人なイメージのある勝から、考えられないほどの気遣いを「兄弟」に見せたのである。帰り際、玄関先で裕次郎が「勝ちゃん、今日はありがとう」と言葉を掛けた。勝は「じゃあ、またな」と手を上げて応えた。30年来の親友が交わした言葉はこれが最後になった。
■裁判でも忘れなかった大物ぶり
麻薬所持事件の判決で裁判にかけられた勝新太郎は、法廷に入る際
「今日の入りはどうだい」
と尋ねた。
すると看守が
「超満員です」
と答えたという。
いかがでしたか。
勝新太郎のイメージ変わりましたか?
(written by くしBK)