学問の神様で知られる京都の北野天満宮。その入り口から南に道路を挟んですぐの場所に『たわらや』という手作りうどん処がある。ここの名物「たわらやうどん」はあることで有名というので、現地に食べに行ってみた。
ある土曜日の午前12時半ごろ、京町家ふうの建物のお店に入り、「たわらやうどん」をオーダー。すると「うどんの麺が少し短くなってしまいますが、大丈夫でしょうか」とのこと。周りを見ると皆、たわらやうどんを注文している。100円引いてくれるというので、そのままこちらもたわらやうどんを頼んでみた。
そして運ばれてきたのは、太くて長いうどんが入っている器、すりおろしたしょうが、以上。具がネギすらないシンプルさ。実はこれが、たわらや名物の「一本うどん」なのだ。
一本うどんは、その名の通り、うどんの麺が一本だけ入ったメニュー。お店が江戸時代の享保年間(1716〜1735年)に創業した頃からあり、いったんなくなったものの今の先代が復刻したという。近頃は食べやすいように二本に切られているそうだが、具はすりおろしたしょうがのみで、自分の好みで入れていく。
麺の太さは約1cmほどあり、今回は短めといわれてもやはり長い。うどんをだしと麺、そしてしょうがだけで食べるなんて味気ないと最初は思ったが、一口食べてその太い麺のもちもち食感にハマった。ぜんぶ食べて汁まで飲むと空腹も満たされ、しょうがで身体もポカポカ。もし足らないなら、丼類や甘味などのメニューもそろっていたので合わせて注文するのもいいかも。
自分が注文した直後、たわらやうどんは完売していたので、一本うどんを確実に食べたいなら開店(11時)から早めに訪れることをおすすめする。
(Written by AS)