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普段、使っているスマートフォンや携帯電話は、基本そのまま海外でも利用できなく、日本にいる時の感覚で使用して帰国後、携帯電話会社から届いた高額の請求書を見て仰天する“パケ死”がよく聞かれた。そのトラブルがあとを絶たなかったため、各携帯電話会社は1日のパケット利用金額に上限を設けるようになった。その金額は1日2,000〜3,000円ほどで、海外各国で提携する携帯電話会社に接続して利用する。

海外でそのまま自分のスマホを使ってインターネットにつなげられるのはやはり便利。1日2,000円なら、とつい使ってみたくなるが、滞在が長くなるほど利用料金は山積みになるので注意が必要だ。例えば、10日間の滞在なら2万円になってしまう。しかも、電話の通話料やSMS(ショートメール)の送信等は別途料金になる。

もし、海外滞在中に自分のスマホで安くネット接続したいなら「Wi-Fi」を利用するのが一番だ。だが、このWi-Fiは各国によって事情が異なる。

まず、アメリカは、IT先進国らしくWi-Fi環境がよく整っている。街中ではスターバックスコーヒーの店舗でWi-Fiが提供されているし、空港や高速列車、高速バスなどでもWi-Fiが無料で利用できるところが多い。しかも、回線スピードが日本よりもずいぶん速い。初期登録などという面倒な手続きもたいがい不要なのもありがたい。

ヨーロッパだと、北に行くほどネット環境が良く、南に行くほど悪くなる気がする。例えば、イタリアはマクドナルドにWi-Fiがあることはあるが、現地の携帯電話番号の登録を求められたし、空港では登録したEメール※を受信して確認した後で15分無料というシステムだった(※Eメールを受信する料金は別途かかる)

一方、フランスでは、パリのシャルル・ド・ゴール空港(CDG)で無料Wi-Fiが提供されている。だが、15分限定でそれ以上の利用は有料となる。ただ、イタリアのようにEメールの受信と確認は必要ないだけまだマシ。また、パリの公園でもWi-Fiが利用できるところもある。

CDGに限らず、ヨーロッパの空港でのWi-Fiは有料のところが多い一方、アジアの各国は無制限無料が多い。韓国・ソウルの仁川国際空港、香港国際空港、シンガポールのチャンギ国際空港などは無料で、しかも事前登録なども一切不要で利用しやすい。世界的に評価の高い空港が多いアジアだが、Wi-Fi環境のほうも先端を行っている。この辺り、日本もぜひ見習ってもらいたいとつくづく思う。

(Written by AS)