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現在放送中のNHK連続テレビ小説「ごちそうさん」が、今週で最終回となり、3月31日から新たな“朝ドラ”がはじまる。

第90作となる今作「花子とアン」。吉高由里子さん演じるヒロインは、明治から昭和を生きた実在の翻訳者・村岡花子がモデル。
実在の人物を描いた朝ドラは、ファッションデザイナーである小篠綾子の生涯を描いた2011年度後期の「カーネーション」以来4作品ぶりとなる。

村岡花子は1908年に発表された小説ながら、多くの人が少年少女時代に読む長編小説「赤毛のアン」の翻訳者として知られている。

山梨の貧しい家で生まれながら、父・吉平の強い希望で高等教育を受けるために10歳にして東京の女学校で寄宿舎生活をすることになる安東はな(のちの村岡花子)。
教師たちの話す英語も全く理解できず、先輩や同級生たちの話す言葉にもカルチャーショックを受けるが、それでも父に代わって一家の生活を支えるため、しっかり勉強をすることを心に誓う。

やがて教師を経て翻訳家の夢を実現させるが、太平洋戦争中で出版のあてもない「アン・オブ・グリン・ゲイブルズ」を翻訳していくうち、主人公の少女・アンに、自分の歩んできた人生を重ね合わせる。

そんな『赤毛のアン』の世界を連想させるキーワ−ドが、今回ドラマの劇中にたくさん散りばめられているのだとか。いわば「隠れアンを探せ!」。
注目すべきは、初回3月31日(月)の放送。尋常小学校で主人公・はなが、幼なじみの朝市を石板でぶつシーン。これは、実は『赤毛のアン』の中で、アンがクラスメイトのギルバートに名前の事でからかわれて石板でぶつ場面がドラマの中にも取り入れられたもの。
他にも、劇中に出てくる建物や地名、登場人物の名前や性格、口ぐせ、各所で起こる事件のエピソードなど、思わぬところに『赤毛のアン』の世界が隠れているとのことで要チェック。

未読の人は『赤毛のアン』を読んでから「花子とアン」を見ると、より楽しめるはず。
本が苦手な人には、NHK BSプレミアムで4月7日(月)からスタートするアニメの『赤毛のアン』もオススメだ。

3月31日から放送開始の「花子とアン」。
作品中の「隠れアン」にも注目したい。