時代劇のとあるシーン、越後屋が差し出した菓子箱にギッシリ詰められた最中(もなか)、そしてその下には小判が並んでいるのを、テレビで見たことがある人は多いはず。
そのもなかが実在する、というウワサを耳にして早速、現地に足を運んでみた。
場所は、京都の太秦(うずまさ)。嵐電の帷子ノ辻駅から歩いて5分ほど。、水戸黄門』『暴れん坊将軍』など数多くのテレビドラマや映画などがこれまで撮影されてきた東映京都撮影所のすぐそばに、その和菓子屋「ふたば菓舗太秦庵」があった。なお、東映京都撮影所は東映太秦映画村とは異なり、一般的には入場できないのでご注意を。
ウワサのもなかは「喜三郎もなか」という名称で、喜三郎とはお店を創業者した人物の名前だそう。見た目も中身も普通のもなかだが、確かに、下に小判を敷き詰めても上にギッシリのせればわからないかも、と想像していたら、テレビドラマ『水戸黄門』で実際に使われたこともあるとか。また、撮影所への差し入れ土産としても定着しているという。お店では、もなかよりも「豆大福」のほうが有名だそうだが。
手土産ならぬ、賄賂もなか。時代劇の“悪代官”気分を味わってみてはいかが?
(Written by AS)