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大阪を代表する観光スポット、新世界。そのメインは通天閣で、名物の串かつとともに訪れる観光客は後を絶たない。一方、その通天閣の近くにある商店街・新世界市場は、昭和レトロな雰囲気を今に伝えるものの、多くの店のシャッターが閉まったままで、寂れた雰囲気は否めない。

その新世界市場に2013年、店ごとにさまざまなポスターが貼られた。そのポスターがなんともユニークだと聞き、現地に足を運んで見に行ってきた。

「昔は人ゴミで見えへんかったんや 今はボーリングできるけどな」(商店街)、「ご近所の女のカラダを知り尽くしている男。」(婦人服店)、「これぐらいのおはぎ作りたい」(和菓子店)など、デザインはもちろんキャッチフレーズが、店頭に思わず立ち止まって読んでしまうものばかりでスゴい。

また、新世界の名物、串かつの二度漬け禁止に引っ掛けた「パンツの二度履き禁止!」(洗濯道具店)には思わず拍手。「おっ茶ん」(茶販売店)は、おっさんなのかおっちゃんなのか、思わず気になってしまった(※どちらも大阪弁で使う)

平日昼間だったからか、新世界市場を歩く人はまばらで、シャッターを閉めたままの店がたしかに多かった。だがその一方、明らかに観光客風の若者たちが、ポスターを見て笑い、スマートフォンの写メで撮っていた光景も見かけた。このポスターの数々を知って訪れたかどうかは定かではないが、興味を持ってもらうキッカケには最適だと感じた。

全国的にこのようなシャッター商店街はどんどん増え続けていて、大阪の人気観光スポットのそばでも決して例外ではない。だが、アイデア次第で商店街がにぎやかになり、足を運んでもらうキッカケができる。その先駆け的な取り組みとして、このようなポスターの数々は画期的であり、全国に広がって行ってほしいと思う。
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新世界市場再生プロジェクト | Facebook