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大阪府と奈良県の府県境にある生駒山。その山麓と山上を結ぶケーブルカーが、近畿日本鉄道(近鉄)の生駒鋼索線、通称“生駒ケーブル”だ。実はこの生駒ケーブル、1918年(大正7年)に開業した日本初のケーブルカーであり、いまだに現役で運行されている。

近鉄奈良線生駒駅を降りていったん改札を出て、生駒ケーブルの乗り場に向かう。同じ近鉄でも運賃は別精算で、ケーブルのほうの駅は鳥居前駅という。

まず、その鳥居前駅の駅舎に驚かされる。生駒山の頂上付近には「スカイランドいこま(生駒山上遊園地)」があり、その遊園地の来園客向けの装飾がなされているが、なんとも古い・・・いや、昭和レトロな感じがしなくもない。
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そして駅舎に入るとさらにビックリなのが、一度見たら忘れられないであろうケーブルカーの賑やかすぎるデザイン。出迎えてくれたのは「ブル」という名がついた犬のほうで、もう1つ「ミケ」というネコの装飾が施されたケーブルカーもあり、途中ですれ違う際に見ることができる。このようなデザインの幼稚園、保育園のバスは見たことがあるが、ケーブルカーでは極めて珍しく、小さな子どもは喜びそうだが、大人はちょっと照れくさいかも・・・
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生駒ケーブルは、山麓の鳥居前駅から宝山寺駅で乗り換える。ここからは山上線で、もう2種類のケーブルカーに遭遇した。行きは「スイート」というケーキ、帰りは「ドレミ」という音楽をイメージしたこちらもインパクト抜群の車両だ。この山上線は中間駅2駅を経て、生駒山上駅に到着した。
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遊園地に向かうケーブルカーということで、その気分をおおいに盛り上げてくれる生駒ケーブルだが、途中の宝山寺駅では一般客の利用もかなり多く、生活の足として定着している。
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近畿日本鉄道|生駒鋼索線