仏教の聖地、インド。そのインド各地には仏教の聖地が数多く点在する。そのインドにある仏教寺院がプチ体験、いやかなりリアルに体験できる場所が奈良にある。“眼病封じの寺”として信仰を集める、奈良県高取町の「壷阪寺」だ。
壷阪寺は、大和三山が一望できる壺阪山に建ち、背後には桜の名所として有名な吉野山がある。西国霊場第六番の札所としても有名。だが、境内を入って仁王門をくぐると、右手に大きな「大釈迦如来石像」が見える。高さ(身丈)10メートルあり、そばに立つと本当に大きい。しかも、まだ工事中なのだろうか、石像のパーツらしきものが横にいくつか置かれているのも目撃したので、まだ今後もインドの石像が増えるのだろうか。
次に、大釈迦如来石像の横にある階段を登ると「天竺渡来 大石堂」があった。写真を見ていただくと分かる通り、インドにある石窟寺院そのもの。案内板によると、インド・アジェンた石窟寺院をモデルにのべ12万人の日本とインドの人々によって彫刻、組み立てられたという。ちなみに、ここは納骨永代供養堂である。
国指定重要文化財の禮堂と三重塔そばにある「天竺渡来佛伝図レリーフ」も、圧巻。高さ3メートル、全長50メートルあり、南インドのカルナタカ州カルカラでのべ5万7000人の石彫師の手によって製作されたと、案内板に書いてあった。釈迦(ブッダ)の一生がこのレリーフで分かるようになっていて、勉強にもなる。
そして、壷阪寺のシンボルともいえるのが、全長20メートルの「天竺渡来大観音石像」と、すべての教えを説き終えて入滅しようとする釈迦の姿をあらわす全長8メートルの「天竺渡来大涅槃石像」だ。これもそばで見ることができたが、その大きさに圧倒される。日本最大規模の仏像とあるが、この大きさは奈良東大寺の大仏、鎌倉大仏ぐらいしかパッと浮かばない。
ほかにも、境内のいたるところに、インド仏教寺院らしいオブジェを見かけた。もちろん、奈良で歴史と格式ある寺の1つで和風建築もあるので、これらがまさに混在している状態。仏教のルーツは、元をたどれば同じなので問題はないのだが・・・
インドまで行かずとも、インド仏教寺院がほぼリアルに体感できる壷阪寺。初めて行くと必ず圧倒される石像の大きさ、ぜひ実物を目の当たりにしてみてほしい。
壷阪寺
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