タイ第2の都市であるチェンマイは、バンコクから北へ約720キロに位置する、タイを代表する古都の街だ。観光地としてだけではなく、ロングステイ先としても人気があり、在住者登録数は1万人を超えていると言われている。
このチェンマイから車で5時間ほど、南西200キロの地にオムコイなる群があり、そこには少数民族カレン族が住むソボムヘッド村がある。
観光名所も何もないこの村に、日本人がたった1人、カレン族と共に生活をしているのだ。
彼の名前は吉田清さん。
数年前、最愛の奥さんを亡くした吉田さんは、喪失感を埋めるべく、中国やアメリカ、東南アジアなどを無軌道に巡った。そして訪れたチェンマイで、現在の奥さんであるラーさんと知り合い、ソボムヘッド村を安住の地としたのである。
各国を巡った軌跡は彼のブログ『タイ山岳民族の村に暮らす』で紹介されているので、詳しくはそちらをご覧いただきたい。
2013年、吉田さんは村でたった一つのゲストハウス『オムコイ・バンブーハウス』をオープン。すべて手作りのゲストハウスだ。
吉田さんは『オムコイ・バンブーハウス』を始めたきっかけを教えてくれた。
「ブログを読んでくれた方々が、徐々に村へ訪れるようになったんですが、我が家には客間がないので、近くの『オムコイリゾート』や、数年前まで営んでいたクイッティアオ(タイラーメン)店に宿泊してもらっていたんです。そんな折、ラーから『それだと本物の村の暮らしを体験することができない』と言われたのが、きっかけです」
そんな吉田さん、実は作家としても活動しており、自伝『「遺された者こそ喰らえ」とトォン師は言った: タイ山岳民族カレンの村で』を上梓している。
本書では、チェンマイに流れてきてから奥さんとの出会い、カレン族たちと過ごす生活の様子が面白く生き生きと描かれていて、読み進むほどに村への親近感や愛着がわいてくる。
本書を読めば、ソボムヘッド村で宿泊して、村の生活を体験したくなるはずだ。
【Nicheee!編集部のイチオシ】
・世界で最も人気のミュージアム「バチカン美術館」を行列なしで入る方法
・チェコ・プラハ ホテルにキムチも! 韓国人観光客に大人気な理由
・ドイツのオススメ土産「アンペルマン」グッズが人気急上昇