フランスに行くとルイ・ヴィトンやシャネル、イタリアだとプラダやグッチ、フェラガモなどの高級ブランド品を買うのが、昔の日本人観光客ツアーで「定番」だった。そんな話はもはや過去で、いまや中国人がそれにとって変わっている現実がある。
ある日のフィレンツェSMN駅。見るからに20歳そこそこの中国人、Tシャツに短パン姿の女性2名が、世界の名だたる高級ブランドの紙袋を両手に持ち、列車に乗り込んできた。そして、列車が出発したあと、紙袋の中から買い付けたであろうブランド品を次々と取り出して1つにまとめ、余った袋はゴミのごとくグシャグシャにし、整理完了。それで一仕事終わったかのように、次に取り出したのはマクドナルドの袋で、中からハンバーガーとポテト、ドリンクを取り出し、足を座席に投げ出して食べ始めた。
これはよくある光景で、別日、プラダのアウトレットで有名なフィレンツェ近郊にある「SPACE」でも、中国人の集団を見かけた。買い物をする光景はともかくとし、外に出ると中身だけ取り出し、SPACEの紙袋をその辺に捨てて去っていくのも目撃し、少し不愉快な思いをした。というより、下品。
今の日本は「円安」で、ユーロは特に高く、ヨーロッパやアメリカなどで日本人観光客の数は軒並み減っている。その中でもツアーなどを利用して旅行する人はまだお金に余裕があり、高級ブランド店でも見かけるが、やはり昔ほどではない。
以前、パリのデパートで、中国人観光客が店の前で「入場待ち」をしている光景を見かけたことも。お店側としては上客かもしれないが、マナーの悪さはあまり変わっていないように思える。
(Written by AS)