※写真はイメージです
最近ちょくちょく耳にするようになった「オタサーの姫」という単語。
オタクサークルの姫、の略で、男女比9:1くらいのアニメ系サークルなどに所属し、サークルメンバーからお姫様扱いを受けている女性メンバーのことを指している。
ネットでの評判は最悪で、サークル内の人間関係を破壊する「サークルクラッシャー(サークラ)」になりえる存在として危惧されると同時に、一般女性たちからは「大してかわいくないのにキモオタにちやほやされていい気になっててむかつく」という、手厳しい批判を受けたりしている。
筆者の大学の友人で、この「オタサーの姫」をまさに体現していた女性がいる。
当時は「オタサーの姫」的な決まった表現文句はまだなかったが、下記条件を満たしていたので、「オタサーの姫」に該当するのではないかと判断した。
【スペック】
・身長が低い(140センチ代)・黒髪ツインテール・黒、赤、白を基調とした服(ゴスロリパンク系)・しましまのニーソックス・ミニスカから見えるレースのペチコート(白)・アニメキャラによくいる擬音を話す(「ふにゅう」「ほえー」「うにゃー」など)・好きなアニメはガンダムシードとルルーシュ・好きなゲームはテイルズシリーズ・ネトゲのオフ会に足しげく通う
この元「オタサーの姫」であるAちゃん(仮名)に、いくつかの質問に答えてもらった。
――今振り返ってみて、「自分はオタサーの姫であった」という自覚はありますか?
・・・ある。当時もあった。
――大変じゃないですか?
・・・大変といえば大変。たまにめんどくさいなと思うが、ほかに交流の仕方がわからなくなってきた。
――オタサーの姫になったきっかけは?
・・・最初は、ほんとにアニメの話がしたくて入部した。でもみんな優しくしてくれたので、だんだん居心地がよくなって、アニメよりそっちが大事になった。
――サークルで恋愛関係に発展したのは何人くらいですか?
・・・7人(全員)
――なぜサークルの全員と付き合っちゃったんですか?
・・・好きだって言われたから。
――好きな人とかいなかったんですか?
・・・高校時代に好きな人がいたけど、多分キモがられてた。普通の人とは付き合えないと思って諦めたので、大学ではオタクの話が出来る彼氏が欲しかった。
――オタサーの姫で居続けるために努力したりしてましたか?
・・・その人を否定することは絶対に言わない。その人がそれでだめになっても関係ない、くらいのスタンスで付き合ってた。オタク趣味のある男の子は、自分を否定しなさそうな女の子が好きだから。
――オタサーの姫のメリット・デメリットは?
・・・メリットは人気者っぽい体験が出来る。デメリットは、サークルの外が敵ばっかりになる。学部に友達がいなくなる。メンヘラを演じてたら本当にメンヘラっぽくなった。
――オタサーの姫の必須条件はなんですか?
・・・適度にブスであること。不快感を与えないブスが理想。かわいいとむしろなれない。男子が委縮する。
――オタサーの人とは結局付き合ったんですか?
・・・付き合わなかった。サークルの男子は4年間みんな彼女がいなかった。告白はされた(3人)。
――最後に、現役の「オタサーの姫」に言いたいことなどありますか?
・・・ちやほやされたいだけなら、サークルの誰とも付き合わないほうがいいと思う。特に、ビッチ化すると全員に飽きられた後が悲惨(居場所がなくなる)だからおすすめしない。
「オタサーの姫」エピソードはネットでいろいろ読めるが、姫側の話というものはあまり見かけない。
貴重なインタビューになったのではないだろうか。
ちなみにAちゃんは昨年、ネトゲオフ会で知り合った彼氏と5年くらい付き合って結婚した。