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バンコクで日本人が長期滞在する人数は、1位のアメリカ、2位の中国に次ぎ世界で3番目に多い都市だ。(海外在留邦人数調査統計 平成26年要約版より)
在タイ日本大使館に登録されている日本人は約5万人だが、実際に居住している人数は10万人とも12万人とも言われている。
これほどの日本人が住んでいるバンコクだけあり、数年前から日本食店が急増。
特に日本人在住者が多いと言われているトンローというエリアは、そこかしこに日本食店が出店している。
ミドル層以上のタイ人を狙った高級日本食店から、庶民でも気軽に食べられる低価格帯の店までさまざまで、日本人だけでなくタイ人にも受け入れられていることも急増している要因の1つだろう。
タイ人経営、日本人経営を問わず、バンコクには2000店舗以上もの日本食店が営業していると言われているほどだ。
このマーケットに大手の飲食チェーン店が注目しないはずがない。
一例だけを挙げると
2008年、カレーチェーン店『カレーハウスCoCo壱番屋』。
2011年、『吉野家』、『すき家』といった大手牛丼チェーン店。
2013年、居酒屋チェーン店『つぼ八』。
昨年の2014年は、ラーメンファンが待望した博多とんこつラーメン『一風堂』が8月にオープン。
11月は名古屋名物みそかつ『矢場とん』が海外初出店となる1号店をトンローにオープンした。

 
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そして12月3日、人気居酒屋チェーン店『世界の山ちゃん』がバンコクにデビュー。
同店も日本人が多く居住するプロンポンというエリアに出店した。
在住日本人が多く来店しているのはもちろんのこと、タイ人からも支持を集め、時には行列が出来ているほどの盛況さを見せている。
2015年はどのような大手飲食店が海を越えてくるのだろうか。
そういった大手チェーン店に対向する、個性を押し出した小規模経営の飲食店も増えていくだろう。
さらなる競争の激化によって、バンコクの日本食店のレベルは押し上げられていくのは間違いない。

(Written by 西尾康晴)