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銭湯の浴場に描かれている絵と言えば富士山だが。これは、1912年(大正元年)、神田猿楽町にあった「キカイ湯」が初で、男湯には定番の富士山が描かれたそう。
では、みなさんは女湯には何が描かれたか、ご存知だろうか?

1997年10月27日の読売新聞によると、自転車や汽車の絵が描かれたとのこと。


ペンキ絵の起源はいつごろだったのか。「全国公衆浴場業環境衛生同業組合連合会」が1972年に発行した「公衆浴場史」にこう記されている。
大正元年(1912)に神田猿楽町の銭湯キカイ湯が、浴室周囲の板壁をいかしてなにか絵をかかげることを考え、画家川越広四郎に依頼して絵をかいてもらった。
ところが、この絵が満都の評判となり、市内各湯もこれにならって思い思いの絵をかかせて浴客を喜ばせ、以来、銭湯の周囲の壁画は一般的となった。

その「キカイ湯」はすでに26年前に廃業した。三代目だった東タカシ(たかし)さん(85)は、「当時は子だくさんだったので子供が喜んでふろに入るようにと絵を描いたようです」と振り返る。女湯には自動車や汽車の絵が添えられ、男湯には富士山などの風景画が描かれたという。



参考:1997.10.27「読売新聞」