男性医療専門のメンズヘルスクリニック東京(小林一広院長)は、「頭髪の日」でもある10月20日に、聖マリアンナ医科大学、アンファー株式会社と共同でAGA(男性型脱毛症)リスクを予測する、「AGAリスク遺伝子検査(AGA関連遺伝子発現量の測定)」を開発したと、発表した。
メンズヘルスクリニック東京、小林一広院長
同検査はAGAの原因に深く関わっているとされる酵素「5αリダクターゼ」のI型およびII型の遺伝子発現量を、毛包(毛根を包む組織)からリアルタイムに測定する技術で、将来のAGA発症リスクの予測や治療薬の有効な選択に寄与する。
これまでのAGA治療においては、ミノキシジル外用薬「リアップ」(大正製薬)、フィナステリド経口薬「プロペシア」(MSD)が代表的に用いられてきた。さらに今秋から新しいAGA治療薬剤として、デュタステリド経口薬「ザガーロ」(グラクソ・スミスクライン)が発売される予定。多様化する治療法がある中、患者一人一人にとってどのような治療選択が有効なのか判断するためにも、今回開発された「AGAリスク遺伝子検査」は非常に効果的であろう。
現在のところ、メンズヘルスクリニック東京に来院する患者のうちの3割が健常毛(AGAは未発症)であり、将来的に薄毛になることへの不安を抱く30代患者も多くいることがわかる。検査結果によって今すぐ薬剤を投与する必要がなくとも、生活習慣を見直すよい契機になることもあると、院長は言う。
なお「AGAリスク遺伝子検査」の費用は、19,000円(税抜)。検査結果は約1ヶ月後。また来院しなくても手軽に検査を受けられるように、来春にはアンファー株式会社より簡易検査キットが発売される予定。今後ますますこのようなAGA治療に注目が集まりそうだ。