東平紅葉2

愛媛県東部にある新居浜市に、「東洋のマチュピチュ」と呼ばれるエリアが存在する。

新居浜市は、四国ではほぼ中央に位置し、1691年に開かれた「別子銅山」によって発展した工業都市。特に、標高750mの山中にある東平エリアには、大正5年から昭和5年まで、別子鉱山の採鉱本部をはじめ、社宅、学校、劇場まで建てられ、最盛期には5000人を超える人々が暮らし、昭和43年に休止するまで鉱山の町としておおいに賑わった。

ここが今、かつて繁栄した跡が貴重な産業遺産とともに、東洋のマチュピチュとして注目を集めているのだ。

220段の長大階段となったインクライン(Web用)

例えば、「東平貯鉱庫・選鉱場跡」。貯鉱庫は明治38年ごろに完成したといわれる重厚な花崗岩造りで、選鉱場では鉱石と岩石を当時、手作業で選別していたという。「旧インクライン」は、端出場(はでば)から策道で運ばれてきた物資を荷揚げする傾斜面を走る軌道で、現在は220段の階段に生まれ変わった。ほかにも、当時の繁栄ぶりが感じられるスポットが数多く点在する。

第三通洞

地元の新居浜南高校ユネスコ部では、数ある別子銅山のお気に入りスポットとして、東平エリアにある「第三通洞」を挙げる。1902年に貫通した主要運搬坑道で、これが完成したことによって70年近くにわたる東平エリアの繁栄の幕開けとなり、“パワースポット”ともいわれるからという。

東平 貯鉱庫跡・索道停車場跡 下


新居浜市観光サイト
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