アニメ『ちびまる子ちゃん』は、日本での放映開始から4年後、台湾でアニメ放送がスタート。その後、東アジア圏に広がっていき、特に台湾や中国、韓国などではアニメで描かれる”日本の日常“感が高い支持を得ています。
そのちびまる子ちゃんの舞台を再現したミュージアムが、静岡市清水区にある「ちびまる子ちゃんランド」。まる子たちが通う小学校の教室を再現したり、キャラクターたちの衣装を着てなりきって撮影できたり、まる子とたまちゃんの間に座れる撮影スポットなどがあり、ファンにはたまらない空間です。
近年、インバウンドの影響もあって、外国人の来場者が急増しています。いまや日本人を含めて来場者の比率で、約3割が中国人、台湾人という人気ぶり。なぜここまで人気が急増したのでしょうか。
ちびまる子ちゃんランドによると、アニメの人気はもちろんのこと、多言語のパンフレット(英語・中国語・台湾語)の設置、インバウンド向けに団体料金よりもさらに安い入場料を設定、着ぐるみまる子のお出迎え、非売品のうちわプレゼントなど、「インバウンド独自のサービスで日本人とは異なる“差別化”を図った」とのことでした。
また、2015年7月27日から期間限定運行する静岡鉄道のちびまる子ちゃんラッピング電車には、日本人はもちろん、海外からの個人旅行客が乗っている姿も。免税カウンター、外貨対応ATM、Wi−Fiスポットといった、いまやインバウンド集客では欠かせないツールも次々と設置。外国語表記のメニューを用意したり、テナント向けに外国語講座を実施したりと、ちびまる子ちゃんランドがあるエスパルスドリームプラザ全体でアニメの人気だけに頼らない取り組みを次々と行い、実を結びつつあるようです。
ちびまる子ちゃんで地方活性化、そして世界へアピール。中国人や台湾人にとって、静岡=ちびまる子ちゃんの街、というイメージも決して過言ではなさそう。今後もこの人気ぶり、しばらく続きそうな気配です。
ちびまる子ちゃんランド
静岡市シティプロモーション
(Written by Aki Shikama / シカマアキ)