01TOP画像

東京在住の靴職人、篠原すみれさんが果物をモチーフとした斬新なデザインの靴を制作している。これは外見が果物で、その靴の中が果物の“切り口”をイメージしたデザインとなっている、なんとも女性らしい遊び心に満ちたカワイイデザイン。

もともとモノづくりに興味があり、なにかの“職人”になりたいと思っていたという篠原さんは大学卒業後、飛び込みで現在も勤務する“The Shoe Work Shop”の店主であり靴職人の末光宏さんに弟子入りし、靴の職人としてのキャリアをスタートさせたというアクティブでバイタリティ溢れる女性。
真面目で努力家な性格と、様々な出会いやタイミングにも恵まれ、まだ数年のキャリアながらもその溢れる感性を見事なまでに形にし、自身の名を冠するブランド“SUMIRE”を立ち上げたという。
このオリジナルデザインの靴は現在、イチゴ、スイカ、キウイ、リンゴ、オレンジなど10数種類に増えており、現在は、師匠と共に様々な種類のオーダーメイド紳士靴や女性用のパンプスなども手掛けながら、この“SUMIRE”ブランドの作品制作にも情熱を注いでいるという。

そんな篠原さんが2016年3月15日より、横浜SOGOにて“SUMIRE”の展示販売を行うという事で、その思いや意気込み等について語って頂いた。

──今回の展示会で披露される作品のテーマやこだわりについて教えてください。
「テーマは春の収穫祭です。季節を問わず色々な果物(をモチーフとした靴)を収穫できると思います!春らしい明るい色が多いので、お出かけが楽しくなるような靴が多いと思います。今回は今までご要望が強かった大きいサイズと小さいサイズを増やしました。
22〜25cmまでのサイズをご用意しています。」

──“SUMIRE”シリーズを作る上で心掛けている事を教えてください。
「履いた時に靴だけが主張しすぎないようなデザインにしようと心掛けています。
それでいて一度見たら頭の片隅に残るような靴にしたいと思って作っております。
フルーツの皮の革というテーマがあるので、思い通りの素材を探すのに苦労しています。」

──靴職人として苦労する事や気を付けている事などは何かありますか?
「皮を扱うので力が必要になる時も多々あり、この仕事を始めた最初の頃は毎晩肩がガチガチになるほどにこってしまい慣れるまで大変でした。
また、素材が高級なので無駄には出来ないので、失敗が許されない所は神経を使います。
また、オーダーメイド制作の場合、当たり前ですが皆さんそれぞれ足の形が違うため、色々な方のそれぞれの形に合わせられるような技術を磨いています。
“合う靴がないのよね…”とおっしゃられる方にこそ自信をもっておすすめできる、快適に履ける靴を作っていきたいなと考えており、その為にも今はオーダー靴を得意としている師匠の末光からたくさん学んでいきたいと思っています。」

──今後やってみたい事などがあれば教えてください!
「私がデザインした果物モチーフの靴を八百屋さんか果物屋さんで受注会をしてみたいです。果物の中に靴を紛れ込ますのではなく、普段果物を置いている場所にあるもの全てがフルーツモチーフの靴や小物になっていたら面白そうだなぁと思います。」

 
picture00
作品イメージを簡単なイラストで一度具体的に表現。

 
picture01
イラストを基に実際に靴を具現化していく。
作品はイメージから作る事もあるが、カラーレーションで風合いを出している「リンゴ」、エナメルを使った「スイカ」、ポニーの皮を使った「キウイ」のように、素材から逆算してモチーフやデザインを決めて作る事もある。
靴を脱いだ時に、よりフルーツっぽさが出るような遊び心が“SUMIRE”にはある。



<『SHOES&FASHION ZAKKA 15 BRANDS 11th CREATORS FAIR Part2』>
2016年3月15日(火)〜3月21日(月・祝振)
場所:SOGO横浜 地下1階 婦人靴売り場&中央エスカレーター横 特設会場
※同場所で2016年3月8日(火)〜3月14日(月)まで開催される、『SHOES&FASHION ZAKKA 15 BRANDS 11th CREATORS FAIR Part1』では、篠原さんの師・末光宏氏制作の靴も展示販売されます。


<篠原すみれ プロフィール>
04篠原すみれプロフィール画像
東京都出身。
大学卒業後、靴工房シューワークショップで働き、同社代表の末光宏氏に師事。
2014年、銀座での展示会出品を機にブランド「SUMIRE」をスタート。
ときめきと大人の遊び心を大切に、履く人・見る人に笑顔になってもらえる靴づくりをテーマとしている。
 

※今回のイベントも含めた作家情報等の詳細は、以下のURLも是非ご参照ください。
『The Shoe Work Shop』

(Written by マス・D・タカシ)