しかし、駅からモールまで、けっこうな距離があります。そこはドバイ、動く歩道も設置されています。それでも延々と歩いても、なかなか着きません。子供連れやお年寄り、この距離はかなりツラいかと思いますので、タクシー利用がおすすめです。
やっとのことで、ドバイ・モールの入口に着くと、目の前に「紀伊國屋書店」があります。なぜドバイで紀伊國屋書店、と思いながらも店内に入ると、英語の本がズラリと並んでいました。日本の本やアラビア語の本は少しだけ、とにかく英語の本がメインです。もちろん、日本のマンガも置いてあります。
その中でひときわ目についたのが、かの名作『キャプテン翼』です。入り口を入ってすぐの棚に、よく目立つようにディスプレイされていました。しかも、アラビア語版です。『キャプテン翼』はイタリアをはじめ、世界中で人気の日本を代表するマンガですが、アラビア語はさすがに珍しく、最初なにも考えずに「アラビア語の勉強にもなるかな」という感覚で、買って帰りました。値段は日本円にすると1,200円超。正直、高い。
しかし、このアラビア語版『キャプテン翼』、シリア出身で東京外国語大学に留学する学生が翻訳したと、あとから聞きました。しかも企画は紀伊國屋書店で、今年1月に発売。今のシリア情勢などを思うと、アラビア語圏の子どもたちが『キャプテン翼』を読んで、日本や欧米のサッカー選手たちがかつて夢に向かっていったように、前向きになってくれたらと願わずにはいられません。
紀伊國屋書店によると、この1巻を皮切りに、37巻まで刊行、発売予定。UAEをはじめ、中東、北アフリカでも販売されているとのことです。
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(Written by AS)