担々麺の冷麺版、と言えそうな麺に、中国の四川省で出会いました。その名も、「媽媽涼面」。涼面=冷麺、なのは日本人だとなんとなく想像がつきましたが、見た目以上に果たしてどんな味なのかオーダーしてみました。
成都で、大型ショッピングモールのフードコートにあるお店で、ディスプレイに飾ってあったのを参考に、指差して「これが欲しい」というと、たった数分で出てきました。最初からできあがって冷やされていた麺の上に、具や調味料をさっさとのせるだけで完成。
しかし、見た目のシンプルさとはほど遠く、ひと口食べただけでその「激辛」ぶりに、口から思わず火を噴きそうになりました。
麺自体はまったく辛くありません。唐辛子系の調味料がとにかく強烈で、どこから食べても、とにかく辛い。ピリ辛とかいう生やさしいレベルではありません。しかも、汁もなく冷たいわけですから、辛さは否が応でも増してきました。いくら辛いのが得意であっても、さすがに完食できませんでした。四川、恐るべし。
しかし隣のテーブルでは、高校生の女子たちが、この麺をまるでファーストフード感覚で楽しそうに食べながら、おしゃべりとスマホを手に歓談しているのを見かけました。この辛さ、まったく平気そうで、うらやましい限り。
(Written by AS)