黄金トイレ

人を惑わせる妖しい輝きを放つ金見るだけで「オラワクワクすっぞ〜」だが、そんな金を使って作られた18金製の純金トイレがニューヨークで話題になっている。
その純金トイレはイタリアの著名な彫刻家マウリツィオ・カテラン氏(55)の作品で、作品は「アメリカ」と名付けられ、作者は世界に広がる経済格差の象徴の意味を込めて作られたという。米国の経済紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、18金でできたトイレの価値は200万ドル(約2億円)以上もすると伝えている。


■なんと2億円のトイレが15ドルで体験できていた!?

この2億円の価値がある黄金トイレだが、実は2016年9月〜2017年9月の期間中、美術館5階の公共トイレの一角に設置され、来館者は個室の中でしっかり用を足すことができていたという。来場者は15ドル(約1500円)の入館料だけで利用できていたという驚きの事実があった。
その際はトイレには常時警備員がつき、使用のたびに工業用薬品で洗浄。さらに、輝きを維持するため定期的に研磨されるという。徹底された管理が行われた。

■用を足した瞬間、前例のない「快感」があるという

「作品展示」の事前公開を取材したニューヨーク・タイムズの美術担当記者は作者から実際に使ってみるよう促されたという。
その時の感想がこちら「個室の扉を閉め、用を足した時の感想を「作品で用を足したのはまったく初めての経験だ。(この作品は)使っているときが一番輝き、まぶしすぎるように見え、水を流すと新たなポストモダン芸術の高みに達するように思えた」と戸惑いながらも、前例のない「快感」と興奮を交えて伝えている。

■トランプ大統領とも因縁がある“黄金トイレ”

この黄金トイレだが実は作者カテラン氏“格差社会風刺”の意味が込められている。
「世界で広がる一方の経済格差に触発され、今年初めこのアイデアを思いついた」と話しており。「アメリカ」という作品名には不動産王トランプ氏が共和党の大統領候補になるなどアメリカの格差の現実に対する風刺があるのと言われていたこの黄金トイレ。

■トランプ大統領に使ってもらおうとするも断られる!!

2017年末に米ニューヨークのグッゲンハイム美術館は、ホワイトハウスから19世紀画家ゴッホの絵画の貸し出し要請を受けたのに対し、美術館はトランプ大統領に18金製の便器を貸し出すことを提案していたという。トランプ大統領を風刺するこのトイレをトランプ大統領に渡すという大胆な案だったが、トランプ大統領サイドはこの提案を却下している。

■実は日本にも存在した黄金トイレ!!

海外は規模は規模が違うな〜と思いきや、実は!!日本にも存在していた事がある純金製のトイレ!!むしろNYで話題になる以前に、日本の方が圧倒的に早い段階で作られていたという衝撃に事実があった!!

≪その1≫
1988年公開の香川県宇多津町のゴールドタワー(2001年に閉鎖)があったのだが。このタワーの近くに、世界のトイレ館という便器をテーマにした博物館があった。当時の運営会社はユニチャーム。
そこに、純金を使用した洋式便器、スリッパ(当時の時価7000万円)が目玉展示されていたのだ!!世界中の便器やハイテクトイレを揃えるなど素晴らしい珍スポットだったが、ゴールドタワーと同じく2001年に閉鎖。
現在はこのトイレの所在地は謎となっている。

≪その2≫
株式会社INAX(現・株式会社LIXIL)は2010年に、上海万博日本産業館の「世界一トイレ」に、最高機種のトイレ『REGIO(レジオ)』のゴールド仕様を2台作成している。
その一台が、愛知県常滑市にあるLIXIL榎戸工場に展示されているという。
真横には、スワロフスキー7万2千個で装飾された1000万円の『サティス』も在ったりする。

この他にも意外と各地に存在している黄金に輝くトイレ。個人的にはいつか一回は体験してみたいところではある。