創業当時から、比叡山への参拝者をはじめ、断食の行を終えた修行僧らが弱った胃をならすためにそばを食べたとされる。「本家鶴喜そば」の初代鶴屋喜八は、食物が不自由だった比叡山に出仕してそばを振る舞っていたという。現在の店主は9代目。
「本家鶴喜そば」で人気のメニューが、「近江結味(おうみむすび)そば」だ。
3つのお椀の上に手打ちのそばとともに、3種類のトッピングが乗っている。トッピングは、縁起物で知られる海老の天ぷら、消化に良い大根おろし、精進料理の生湯葉と生麩。「女性に喜ばれるものを」というコンセプトのもと、同店の女性スタッフが中心となって開発され、メニュー名の通り、ここでそばを一緒に食べた人々同士のご縁もしっかり結んでほしいという願いも込められているという。
「本家鶴喜そば」では、毎朝、そば職人が手でこねた後にさらしを巻いて足を踏む、独自のそば作りを行っている。そのそばは、しっかりとした歯ごたえと味はもちろんのこと、3種類のトッピングでいろいろな味が少しずつ楽しめるのと、胃にやさしい素材もうれしい。
まるで精進料理のようなおそばのセットは、若者から年配者まで幅広く人気とのこと。そば以外に、店内の座敷から望む中庭や石垣などの見どころも。比叡山の参拝後や坂本観光のついで、ぜひ一度味わって欲しい。
滋賀県では、2018年12月24日まで、大型観光キャンペーン「虹色の旅へ。滋賀・びわ湖」を開催中。滋賀県全域を会場とし、歴史やグルメなど300を超えるプログラムが体験できる。滋賀ふるさと観光大使の西川貴教さんが「虹たびナビゲーター」に就任。
比叡山延暦寺ご用達手打ち蕎麦【本家鶴喜そば】
虹色の旅へ。滋賀・びわ湖 観光キャンペーン
(Written by Aki Shikama)