11月頃から発生件数が増え始め、12月〜1月が発生のピークになる傾向があるノロウィルス感染。ダスキンはこのノロウィルス対策として正しい予防法や対処法などを解説する「ノロウィルス対策セミナー」を11月8日に都内の保育園にて開催した。

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セミナーの冒頭では済生会横浜市東部病院 小児肝臓消化器科 十河剛医師よりノロウイルス感染の特徴や、発症した場合の対処方法の説明が行われた。感染症胃腸炎の原因病原体はノロウィルスの他にもロタウィルスやサボウィルスなど様々あり、毎年紅葉の季節頃に流行が始まるとのこと。
「ニュースでは飲食店などの食品を媒介したノロウィルス感染が報道され注目が集まりがちだか、実は人から人への感染が最も多い。人伝播の感染場所の割合としては保育所が最も高い」と十河医師は話した。

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ノロウィルスの潜伏期間は一般的に24〜48時間。発症率は約45%で、主な症状としては嘔吐、下痢、腹痛、発熱が見られる。治癒までには1〜2日、長いと1週間程度必要とされるが、乳幼児、高齢者は重症化することもあるのだそう。また床に嘔吐した時にウィルスや細菌を含んだ吐物がか
なり遠くまで飛び散ってしまうため、さらに拡散しやすいとのことだ。

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続いてダスキン ハイジーン・拠点推進室の小林英明氏が登壇。ノロウィルスの基本知識や正しい吐物の処理方法などの解説が行われた。ノロウィルス食中毒の予防としては「持ち込まない」「拡げない」「つけない」「やっつける」が原則であり、手洗いの徹底、調理器具の消毒、食材の加熱などの徹底が大切とのこと。またノロウィルスは非常に強力な感染力を持つため、保育園では「すばやく」「適切」な吐物の処理が感染拡大防止のポイントとなると小林氏は強調した。

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セミナーでは吐物(疑似)を使った適切な処理方法のデモンストレーションも行われた。処理を行う際には次亜塩素酸ナトリウム、ペーパータオル、ポリ袋2枚、使い捨ての手袋、マスク、ガウン(エプロン)、シューズカバーを準備。まず吐物の周囲に次亜塩素酸ナトリウムに浸したペーパータオルを敷く。

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さらに浸したペーパータオルを吐物の上に被せ、次亜塩素酸ナトリウムをかける。

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続いてダンボールの切れ端で、敷き詰めたペーパータオルを周囲から内側に向かって拭き取り、折り込みながら拭い取る。

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拭い取ったペーパータオルを一つ目のポリ袋に入れ、次亜塩素酸ナトリウムを浸る程度に入れる。
吐物を取り除いた床面を再びペーパータオルで覆い、十分濡れるように次亜塩素酸ナトリウムを注ぎ、二つ目のポリ袋に入れる。さらに次亜塩素酸ナトリウムに浸したペーパータオルで床面を拭き、その後水拭きをする。拭き取ったペーパータオルは二つ目のポリ袋に入れる。

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処理後はシューズカバー、手袋、エプロンを順に外側が内側になるように脱ぎ、最後にマスクを外し、二つ目のポリ袋に入れる。内側を触らないように袋の口を固く結んで閉じる。その後しっかりと手洗いとうがいを行う。

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デモンストレーションで行われたように、吐物の速やかな処理や処理者の防護がノロウィルス感染拡大防止のポイントとなる。家庭でも突然の嘔吐に備えてツールセットを常備しておけば安心だ。
毎年11月頃から発生件数が増え始めるノロウィルス感染。感染しないための対策はもちろん、突然の吐物処理の知識もしっかりと身につけておいてはいかがだろうか?