ペットボトル

1977年に日本国内での流通が始まったペットボトル。
当サイトでは、当初、ペットボトルは、飲料ではなくしょうゆ容器として使われていた…という、驚きの雑学を披露し、底知れない博識さを世に知らしめたことがあった。


そんな、ペットボトルには深〜い縁がある、我がNicheee!編集部に、サントリーが「2025年までに使用済みペットボトルをリサイクルして、再度ペットボトルにする割合を5割にする!」と宣言したという情報が入ってきた。


参照させていただいた「朝日新聞東京地方版(2013.02.03)」によると…

当初、ペットボトルは不燃ごみとして扱われ、容器メーカーや飲料メーカーが出し合ったお金を、日本容器包装リサイクル協会(容リ協)が処理業者に渡して引き取ってもらっていた。一方でリサイクルの技術も向上した。93年には飲料、酒類、しょうゆメーカーがペットボトルリサイクル推進協議会を設立。社会問題化していたペットゴミの増大に対処するため、大規模な再商品化施設を各地に建設した。

とある。

ちょッと待ってくれ!!
93年から対策をしているにも関わらず「使用済みペットボトルを再度ペットボトルにする割合を5割にする!」というのは、果たして目標として高いのか、低いのか…、気になって夜も眠れなくなってしまったので、その実態を調べてみた。

参照させていただいたのは、ペットボトルリサイクル推進協議会が発行している「PETボトルリサイクル年次報告書2018」。

こちらによると…
透明なペットボトルを再度透明なペットボトルにできている割合は24.6%。
その他47.2%は食品用トレイなどのシートと呼ばれるものにリサイクルされ、25.4%が自動車の天井などの繊維と呼ばれているものにリサイクルされているのだという。

2017年度具体的製品例と利用量(調査結果)
2017年度使用済みPETボトルの回収/再商品化の流れ
(「PETボトルリサイクル年次報告書2018」より)

年々増加しているとはいえ、透明なペットボトルにできている割合は、わずか25%しかない…。そう、透明なペットボトルを透明なペットボトルにリサイクルするというのは、大幅に進化したリサイクル技術をもってしても非常に難しいようなのだ。

しょうゆ容器に始まり、82年に清涼飲料水、85年には酒にも使われ出したペットボトル。1リットル未満は作らないという自主規制が96年に解除され、小型が普及し始めたが、その歴史をサントリーは間違いなく牽引してきた。

そんなサントリーの勇気ある宣言が実現できれば、リサイクル→リサイクル→リサイクル…という、ゴミが出ない理想的なリサイクル社会が実現できる。