いらすとや・貧乏ゆすり

貧乏ゆすりの原因は?

貧乏揺すり(びんぼうゆすり)とは、座っている時などに、下半身の鬱血などが原因で身体の一部(特にヒザ)を揺らし続けることをさす。 大抵の場合において、貧乏揺すりをしている人は、人に指摘されるまで気づかないことも多く、無意識に癖としてやってしまうことも多い。

原因はまだはっきりと解明されていないのが現状である。
 普段、椅子に座った時など下肢を動かす必要がないときは何かに集中した際に脳からの抑制がはずれて、下肢をガタガタと揺らす動きが出てきてしまうのではないか、という説などがある。
 
また、実際に気持ちが不安定な時に貧乏ゆすりをしてしまう人も多い。

日頃、考え事が多くストレスにさらされ続ける環境で過ごしていたり、睡眠リズムが狂っていたりとベストコンディションを保ちにくい人は、セロトニン分泌が低下する可能性がある。
セロトニンの分泌低下は、繰り返し一定のリズムをとることで防ぐことができると言われている。脚を一定リズムでガタガタふるわせることによって、セロトニン分泌が増えると、気分も楽になりストレスが緩和されることが期待できる。


貧乏ゆすりにおける健康的な効果

貧乏ゆすりは心身には好影響をもたらすとして研究を進めている機関もある。例えば、以下のようなメリットが挙げられる。

・ストレス緩和・精神的な安定
前述の通り、貧乏ゆすりによりセロトニン分泌が増加して、気持ちの安定が得られる可能性がある。また、気持ちが落ち着かない時に気を紛らわせたり、ストレスからの回避動作となっているとも言われている。

・冷え症やむくみ改善
貧乏ゆすりでは、ふくらはぎの筋肉も使われる。ふくらはぎの筋肉は、“第二の心臓”とも呼ばれる重要な役割を果たす筋肉。貧乏ゆすりによってふくらはぎの筋肉が収縮・弛緩をすると、血液循環もよくなりリンパの滞りも改善される。その結果、冷え性やむくみも解消されていく。

・エコノミークラス症候群の予防
車の中や飛行機など、同じ姿勢で座りっぱなしの状態を長く続けると、脚の血管に血の塊ができてしまい、血栓となってエコノミークラス症候群を引き起こすことがある。貧乏ゆすりをすることで、血流の滞りを防止する効果が期待できる。


寿命も延びちゃう!?

海外の研究では、貧乏ゆすりによって死亡率が低下するという結果が発表されている。血流の改善やエネルギーが消費されることによる代謝系への影響が良い結果に繋がったのではないかということなのだから、貧乏ゆすりもエクササイズとして生活習慣に取り入れられると良いであろう。


医療の現場でも取り入れられている貧乏ゆすり改め「健康ゆすり」

現在では、中高年がかかりやすい変形性股関節症の治療に貧乏ゆすりを取り入れる病院もあり、暇さえあれば貧乏ゆすりをすることで痛みが消えて関節の動きがスムーズになったという症例も報告されている。

現場の医師からは、「もはや貧乏ゆすりではなく“健康ゆすり”だ」との声も出ている。

【出典】
カラダのお悩み解決サイト「フミナーズ」
「NEWSポストセブン」:2018年8月24日