京都の「冬」は、世界遺産に登録されている多くの社寺などでは最も混雑が少なく、ゆっくり参拝ができる時期です。JR東海と京都市・京都市観光協会などが共同で京都デスティネーションキャンペーン「京の冬の旅」を実施しています。

特におすすめなのが、早朝に京都の社寺を拝観する「いちばん乗りツアー」です。人気の清水寺と平等院、その両方をめぐるツアーが、3日限定で行われます。集合時間と場所は、朝4時20分のJR京都駅。その朝が早い分、なかなか体験できない見学内容が目白押しです。

京都の南部、宇治市にある世界遺産の平等院は、10円玉の表にデザインされていることでも知られる鳳凰堂や、1万円紙幣の裏側にある鳳凰像でよく知られています。ツアーでは、清水寺を訪れた後、平等院に向かいます。

平等院1

平等院は、1052年に当時の関白・藤原頼通によって創建され、1994年に「古都京都の文化財」として世界遺産に登録されました。国宝に指定されている鳳凰堂や阿弥陀如来坐像のほか、52躯の雲中供養菩薩像、14面の鳳凰堂中堂壁扉画(へきひが)など見どころが多い。

ツアーではまず、平等院の庭園を見学。池の中に立つ鳳凰堂は、まるで極楽にある宝池に浮かぶ宮殿のようで、水面にも映る鳳凰堂の美しい姿を、人がほぼ誰もいない早朝だからこそ堪能できます。

平等院5

また、ミュージアム鳳翔館を見学。平等院がたどってきた歴史が紹介されているのをはじめ、鳳凰堂にあった雲中供養菩薩像や壁扉画の復元模写、梵鐘などを見ることができます。特に、阿弥陀堂中堂大棟の南北両端部に設置されていた1対の鳳凰像は必見で、ガラス越しに間近に見られるので要チェック。いずれも国宝に指定されています(いずれも現在、鳳凰堂などにあるのは模刻像)

平等院7

さらに、茶房において、平等院の住職による平成の大修理に関するお話を聴くことができます。※3月3日のツアーのみ、平等院では茶房での住職による話の代わりに鳳凰堂内部を拝観

平等院10

宇治の地は『源氏物語』の「宇治十帖」の舞台であり、平安初期から貴族の別荘地として親しまれてきました。平等院はその象徴的ともいえる場所。平安時代の優美な世界を今に伝える平等院へ、一般ではなかなか体験できない内容が入ったこの特別ツアーはおすすめです。

【基本情報】
世界遺産を守る「平成の大修理」の現場に迫る! 
出発日:2月10日、11日、3月3日
出発時間:4:30(集合4:20)
行程:京都駅→清水寺→平等院→京都駅

世界遺産 平等院
住所:京都府宇治市宇治蓮華116

■春はあけぼの 京都の世界遺産いちばん乗りツアー
■京都デスティネーションキャンペーン「京の冬の旅」(2019年1月1日〜3月24日)