今日、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催を目前に、外国人の観光客が劇的に増えています。2018年の年間訪日外国人数は約3,000万人(※1)と過去最高を記録しました。
日本語が読めない外国人観光客にとって、日本観光は不安だらけだと思います。
とはいえ、そんな外国人を助けたいと思っても、実際に手助けをするのはなかなか難しいことです。
外国人だけでなく、私たちも初めて行く駅で乗り換えの道のりがわからなかったり、手荷物がいっぱいで階段が使えなかったりするときには、誰かに助けを求めたくなりますよね。
そんなときに使える「手助けをしたい人」と「助けてほしい人」をお馴染みのスマートフォンアプリ「LINE」をとおしてマッチングしてくれるサービスがあるそうです。
このサービスを使うことで、近くで助けられる状態にある登録ユーザーに助けを求めることができます。
手助けをサポートしてくれるこの取り組みは、様々な場所での実証実験を通して、その効果も明白になってきています。
現在は福岡で『実証実験:“移動時に困っている人”と“手助けしたい人”をスマホで結びつける街なか手助けサポートプロジェクト「たすけっと」』が実施されています。
【「たすけっと」実証実験 in 福岡】
参考:
たすけっととは、福岡市実証実験フルサポート事業に採択され、2月1日から3月10日までに、「サポーター(=手助けをしたい人)」は7,273人、「サポートを必要とする人(=助けてほしい人)」は392人が参加しています。
【街なか手助けサポートプロジェクト『たすけっと』の概要】
1.実施期間:2019年2月1日(金)〜3月31日(日) 10:00〜20:00(予定)
2.場所:西鉄福岡(天神)駅改札外周辺エリア、天神地下街、天神エリアのバス停周辺、キャナルシティ博多など
3.実験内容:以下の(1)〜(3)のような「街なかでの移動やコミュニケーションに困っている人」と、「手助けしたい人」とをLINEで結びつける実証実験です。
(1)段差などの障害物により、移動が困難な高齢者、ベビーカー利用者、車いす利用者など
(2)各駅で施設や乗換ルートに迷っている訪日外国人や観光客など
(3)各駅から他の商業施設などへ移動の手助けや道案内を必要としている観光客など
福岡は、東京、大阪、千葉、京都に続く5番目に訪日外国人数が多い人気の観光地です。(※2)
訪日外国人が増えている福岡ならではの取り組みとして、3月1日からは「対象エリア内に掲出されたポスターに掲載されている「QRコード」を読み込むことでサポートをリクエストできる」外国人向けの仕組みも実施されているそうです。
・取組概要 期間:3月1日(金)〜
・場所:観光案内所(ライオン広場)、西鉄福岡(天神)駅北口改札付近、マイステイズ天神・マイステイズ天神南
【訪日外国人向け:ARIGATO GUIDE (Tasuketto) demonstration in Fukuoka】
これまでの実証実験
■DNP×東京メトロ×LINE×PLAYERS #LINEで席ゆずり実験
実証実験第1回目として、2017年12月11日(月)〜15日(金)の5日間、東京メトロ銀座線の最後尾車両内で、席に座りたい妊婦の方と席をゆずりたい周囲の乗客をつなぐ実証実験を実施しました。
■DNP×JR西日本×ミライロ 「#スマホで手助け」実証実験@大阪
実証実験第2回目として2018年8月3日(金)〜8月31日(金)、JR大阪駅改札外において、移動時に困っている人と手助けをしたい人をスマホでつなぐ「スマホで手助け実証実験」を実施しました。
■DNP 「ソフトバリアフリー実証実験」@新宿
「手助けサポート実証実験」の一環として、2019年2月14日(木)〜2月24日(日)まで、都内の駅構内では初となる新宿駅西口エリアで実施いたしました。
これらの実証実験をとおして、今年3月に「&hand」の登録者数が14万人を突破したそうです!
今はまだ実証実験の段階ですが、こうしたシステムやサービスが一般化し、オリンピック・パラリンピックや2025年の大阪万博に向けて訪日外国人が増える中、言語の壁を越えていろんな人が互いに助け合える世の中になっていくといいですね。
参考:
出典: