【生体の豆知識】鼻毛を抜くとくしゃみが出るのは何故？

ネット上では鼻毛が出ている友人や恋人に直接、指摘するべきか否かでたびたび不毛な議論が巻き起こっている様子も見受けられているなど注意の仕方ひとつによっては人間関係の大きな影響をもたらすことになるかもしれない「鼻毛の飛び出し」。

又、外出中などにスマホの液晶画面でふと自分の顔を覗くと、長い鼻毛が鼻の穴から突き出していることに気づき、恥ずかしくなって慌てて強引に引っこ抜くと異常な程に鼻がムズムズしてきて、くしゃみを何回も連発してしった経験をお持ちの方も若干名ではあるがいるのではないだろうか。

何故、鼻毛の数本を引っこ抜いただけでくしゃみを誘発させてしまうのか。

今回はその原因を簡単に説明いたします！

鼻毛はのどや肺、気管を守るために生えていて、空気中のゴミやウイルスを体内へ侵入させないように防ぐフィルターのような役割を持っている。呼吸器は鼻から始まって、のど、気管支、肺へとつながっており、鼻は空気の入り口になる部分。そんな鼻の中でも、最初に空気に触れる先端の部分に生えているのが鼻毛だ。

また鼻毛には、鼻の内部の湿度を保って、乾燥を防ぐという働きもある。

上述でも説明した通り、鼻毛はウイルスや細菌の体内への侵入を防ぐフィルターのような役割を果たしている。つまり鼻毛を抜くのはフィルターを除去することになり、異物が侵入しやすくなる。するとますます鼻水が出るばかりか、感染症になる可能性が高まる。

そこで異物が侵入したと鼻の中の粘膜が刺激されて、脳に伝達され、鼻毛を抜くという行為によって鼻孔内の粘膜も刺激され、外部から異物（ウイルスや埃など）が侵入したと認識した後に、くしゃみが出るのだ。

くしゃみは異物を外に出すための反射でもある。

鼻毛を抜くと、くしゃみが出るのは「異物」と感じた刺激を排除するため。立派な防衛本能なのだった……

ちなみに鼻毛を抜くと涙が出るという現象もあるがこれも同様の理由であるという。

鼻毛の強引な処理は重要な機能が損なわれてしまい、空気中のホコリなどが体内に侵入しやすくなる。

最近では、一部のサロンやクリニックで、鼻の穴をツルツルにできるワックス脱毛や、レーザーを使った永久脱毛が流行っているが、こうしたデメリットもあるのであまりオススメはしない。余程の必要性がない限りは、自分で専用のハサミや鼻毛カッターを使って、こまめに鼻毛のカットをしたほうが良い。

『exciteニュース』：20０9年2月4日

『メンズケアスキン大学』：2015年1月30日

『ドクター推奨！身体のあちこち健康堂』

（written by 佐藤）

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