中国・西安。かつて長安と呼ばれ、2000年もの間、13の王朝が都をこの地においた中国きっての古都で知られます。シルクロードの起点でもあります。今も陝西省の省都であり、街のいたるところに見どころが満載です。

西安の中心部や郊外を結ぶのが地下鉄、「西安地鉄」です。2019年3月現在、1号線から4号線までが開通し、将来的には16路線の建設が計画されています。

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地下鉄がどんどん開通するにつれ、観光客でも市内各地に行くのが容易になりました。以前なら個人で動く場合、日本語はおろか英語も通じないタクシーか、こちらも中国語が理解できないと乗りこなすのが非常に難しい路線バスしか交通手段がありませんでした。地下鉄だと乗り換えなし、もしくは途中で乗り換えれば近くまで行くことができるようになったのは、本当に便利です。しかもまだ、駅も車両も新しくて快適。

しかし、その地下鉄もここは中国、日本とは違う点が存在します。

まず、地下鉄に乗る際、必ず「手荷物検査」があること。これは中国どの都市であってもほぼ共通ルール。飛行機に乗る際と同じで、ペットボトルなどの液体物はさらに別の検査があるものの、持ち込み不可というわけではないのでご安心を。

また、車内の注意書きを見ると、禁煙や騒音禁止などはともかく、痰を吐くのが禁止、トイレ代わり(!)も禁止とあります。そんなことをする人がいるからわざわざ表記しているのかと考えると、ちょっとゾッとします。ペットボトルの水を含む飲食禁止なのは日本と異なるので、気を付けないといけません。

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観光客だけでなく、地元の人々も利用しています。とにかく人口が多い西安、地下鉄もいつも混んでいます。乗るのはもちろん降りるのも一種の戦い。気合を入れないと負けます。保安検査も1台という駅がほとんどで、客が殺到するとそこで列が詰まって改札の中に入るのも一苦労。

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地下鉄の路線が次々と開通する一方、地下を掘れば掘るほど遺跡が発掘されているため、工事の進捗状況がまちまちという古都ならではの話も聞きます。