てろ

世界ではいまだに悲惨なテロが後を絶たない。
メリーランド大学の START(テロ及びテロ対応研究コンソーシアム)によると、2017年には世界でなんと10900件ものテロ事件があったという。

STARTの報告書では、2017年に行われたテロ事件のグループ別件数がまとめてあるので紹介したい。
ニュースでよく聞く名前だけではなく、聞いた事もないようなテログループでも多くのテロを起こしていて驚くはずだ。

各テロ組織の概要については公安調査庁のHP「国際テロ組織 世界のテロ組織等の概要・動向」を参照している。
あくまで2017年のデータなので、現在は大きく情勢が変わっているところもあるかもしれないがご了承いただきたい。


1位:イラク・レバントのイスラム国(ISIL)
1321件

イラク、シリアを拠点に活動するスンニ派過激組織。「カリフ国家」を自称。
両国政府やシーア派などスンニ派以外の宗派、他宗教の住民などを標的としたテロを実行


2位:タリバン
907件

アフガニスタンで活動するスンニ派過激組織。アフガニスタン政府や同国駐留外国軍を主な標的としてテロを実行。


3位:アル・シャバーブ
573件

ソマリアを拠点に活動するスンニ派過激組織。「アルカイダ」に忠誠を誓い、ソマリア政府や同国内の外国軍部隊を標的としたテロを実行しているほか、ケニアでも散発的にテロを実行。


4位:新人民軍
363件

「フィリピン共産党」の軍事部門。フィリピン農村部及び山間部において、治安部隊への攻撃のほか、資金獲得を目的とした企業恐喝,襲撃などを実行。
「毛沢東主義」を思想的基盤とし、「米帝国主義とその反動的同盟者に対する農民戦争」を標榜して、武力によるフィリピン国家権力の奪取及び段階的な社会主義の実現を目的とする。


5位:ボコ・ハラム
373件

ナイジェリア北東部及び北部を拠点に活動するスンニ派過激組織。近年、治安当局のほか、キリスト教や一般市民にまで攻撃対象を拡大。
別称(正式名称):「宣教及びジハードを手にしたスンニ派イスラム教徒としてふさわしき者たち」


6位:インド共産党毛沢東主義派
317件

「インド共産党毛沢東主義派」(CPI-M)は、2004年9月、「人民戦争グループ」(PWG)と「毛沢東主義・共産主義センター」(MCC)が統合して設立されたナクサライトを代表する武装組織である。
CPI-Mは、農民を組織してテロを行うことで、「抑圧的な政府」を打倒し、共産主義政権を樹立することを目指している。最高指導者は、組織統合時にPWGの最高指導者を務めていたムッパラ・ラクシュマン・ラオ(別名ガナパティ)とされる。


7位:イラク・レバントのイスラム国(ISIL)の「ホラサン州」
197件

「イラク・レバントのイスラム国」(ISIL)の「ホラサン州」は、2015年1月に初代最高指導者ハフィズ・サイード・カーン(元「パキスタン・タリバン運動」〈TTP〉地方司令官、2016年7月死亡)らがISIL最高指導者アブ・バクル・アル・バクダディに忠誠を誓い設立されたISILの関連組織である。
「タリバン」やTTPなどから戦闘員をリクルートし、アフガニスタン東部・ナンガルハール州、同クナール州。同国北部・ジョウズジャーン州の一部地域を拠点とし、首都カブールやパキスタン国内などでテロを繰り返している。


8位〜20位は以下の通り・・・

 8位:クルド労働者党                       159件
 9位:フーシ派                          158件
10位:シナイ州のイスラム国                    117件
11位:パキスタン・タリバン運動                  106件
12位:フラニ過激派(牧畜民族フラニ族によるテログループ)     79件
13位:バンサモロ・イスラム自由戦士                73件
14位:ゴルカ人民解放戦線                     70件
15位:アブ・サヤフ・グループ                   65件
16位:パッタニ・マレー民族革命戦線                62件
17位:コロンビア民族解放軍                    61件
17位:ネパール共産党毛沢東主義派                 61件
19位:ジャマーア・ヌスラ・アル・イスラーム・ワル・ムスリミーン  59件
20位:ヒズブル・ムジャヒディン                  49件


【出典】
START「BACKGROUND REPORT」
公安調査庁