共働き世帯の増加や高齢化、核家族化などによって変化し続ける日本人の生活スタイル。
さらに電話を介した振り込め詐偽や悪質な訪問販売など、自宅にいても犯罪に巻き込まれる可能性も高まりつつある。
パナソニックではそんな不安要素を緩和させるための「ドアホン」「電話機・ファクス」、赤ちゃんを見守る「ベビーモニター」を発売。これに先駆け5月22日、都内にて報道陣向け新製品セミナーが開催された。
人口や世帯の減少によって新築市場の減少が顕著になっている昨今。一方でリフォーム事情は増加の傾向にあるとパナソニックは指摘。同社の戸建ドアホンは工業会出荷台数の半数以上を占めており、リフォームなどの新しい需要を掘り起こし、市場を牽引してきた。
6月13日に発売される新製品テレビドアホン「VL-SZ35KF」。ドアホンに応対する前に来訪者の名前と要件を確認できる「あんしん応答」機能が搭載。これは自宅内のモニターにて見知らぬ訪問者が映し出された場合、「あんしん応答モードです。ピーっという音の後20秒以内でお名前とご用件をお話ください」というメッセージが流れる機能だ。さらに来訪者の画像と通話内容を保存する「録画・録音機能」も備えた。女性の一人暮らしや高齢者により安心な生活を提供する。
また自宅内で火災が発生した場合に、火災警報機と連携しカメラ玄関子機から警報音、音声で屋外に火災発生を通知する機能も搭載。近所にいち早く火災を知らせることができる。
5月23日に発売された電話機「VE-GD77DL/DW」。社会問題となっている振り込め詐偽やアポ電詐欺などを背景に開発された。特筆すべきは、電話を介した犯罪を抑制するための「迷惑防止機能」。電話をかけてきた相手に「この通話は迷惑電話防止のために録音されます」と警告メッセージが自動的に流れるもの。振り込め詐偽などを企てる発信側への牽制を狙う。
また着信音がなった後に「迷惑電話にご注意ください」というアナウンスが流れ、着信側への注意喚起も可能になった。さらに着信側の声を男性の声に切り替える「ボイスチェンジ機能」なども搭載する。
5月23日に発売されたベビーモニター「KX-HC705-W」。同社が行なった1歳までの子供を持つ男女1,052人を対象としたアンケートによると「常に目が話せない」「自分のための時間を持てない」「子供から離れてリラックスする時間がない」という回答が上位になったとのこと。赤ちゃんにつきっきりで自分の時間が持てないママやパパがいることが判明した。
同社ではこれらの声をベビーモニターに反映。カメラを赤ちゃんのベッド近くに設置することによって、赤ちゃんの様子を別室のモニターで見ることができる。Wi-Fi不要で設定も簡単なのも魅力だ。
モニターにはナイトモードを搭載。電気を消した暗い部屋でも赤ちゃんの様子を映すことができる。さらに音センサーや動作センサー、温度センサーも備わる。料理や掃除、洗濯をする際は水や電気の音によって赤ちゃんの泣き声に気づきにくい時もあるが、光や音で知らせてくれるので安心して家事を行えるのも特徴。
スピーカーには胎内音や心音などの5種類のおやすみ音と子守歌を内蔵。赤ちゃんの声を検知した時に、カメラから自動再生される。カメラとモニターともにコンパクトなので持ち運びしやすく、帰省時に使うことも可能だ。
ゲストには、子育て支援のためのウェブメディア『すいっち』の編集長、株式会社グループライズ代表斎藤哲氏が登壇。パパの育児への関わり方の重要性をパパ目線から紹介された。
斎藤氏によると2010年に”イクメン“という言葉が登場して以来、社会全体で男性の育休を後押しするような風潮が広まりつつある一方、男性の育休取得期間は女性よりもはるかに短いのが現状とのこと。
「日本の子育てにおいては“〇〇でなければいけない”という意識が強い傾向にありますが、これからは“縛られない育児”であってもいいのではないでしょうか」と斎藤氏は強調した。
市場推定価格(税別)はテレビドアホン「VL-SZ35KF」が25,000円前後、電話機「VE-GD77DL」が21,000円前後、「VE-GD77DW(子機2台)」が31,000円前後。ファックス「KX-PD725DL」が30,000円前後、「KX-PD725DW(子機2台)」が40,000円前後、ベビーモニター「KX-HC705」は17,000円前後。