少子高齢化によって企業が採用難に直面する中、企業は求める人材確保に向けてあらゆる採用手法に取り組んでいる。しかし採用難にあってなお、応募者数・採用者数を増やす採用先進企業が実践している攻めの採用手法があるという。それが「オウンドメディアリクルーティング」だ。
オウンドメディアリクルーティング」(以下、OMR)とは、自社の運営するメディア(採用サイトやSNS・社員)を軸に、高付加価値人材に自社主体で直接メッセージを発信し、共感を喚起することで人材獲得につなげていく能動的リクルーティングのこと。つまり自社の魅力や価値を、オウンドメディアを通じてより積極的に発信するというものだ。
OMRは、企業の様々な採用課題を背景に、企業が実践すべき攻めの採用手法として、求人検索エンジンのIndeed Japanが提唱。社会的な理解促進と普及を図っている。
Indeedは、企業におけるOMRの実践状況や成果について調査した結果を発表している。その調査によると、OMRは企業の18.1%が実践しており、徐々に増加しているという。さらに、従業員数100人以上の大手企業では、28.1%と約3割が実践しているとの結果も。OMRは新たな採用トレンドになりつつあると言える。

図1: OMR実践企業の推移
図1_OMR実践企業の推移

次に、企業への応募者数と採用者数の増加については、OMR実践企業では87.5%が前年と比較して「応募者数が増えている」、86.3%が「採用者数が増えている」と回答しており、約9割が応募者数・採用者数の増加を実感しているという結果が。一方、OMRを実践していない企業では4割程度に留まった。Indeedはこの結果について、OMR実践企業が採用を戦略的にデザインし、OMRを手法として取り入れながら攻めの採用を実践している成果であると分析している。


図2:「応募者数、採用者数が増えている」と回答した割合
図2_応募者数_採用者数が増えていると回答した割合

その他にも、OMRを実践している企業のオウンドメディアは、求職者の入社後の定着率にも寄与している可能性があるという。また、OMR実践企業の85.5%がOMRは「採用の費用軽減になる」、84.1%が「採用にかける労力を削減できる」と回答しており、OMRが採用コストや人的な労力の削減につながり、かつ採用活動に効果を発揮する手法として認識されつつあるようだ。

図3:OMR実践による成果
図3_OMR実践による成果

今や採用は求職者の売り手市場であると言われるが、採用の勝ち組になれるかどうかは、いかに求職者に向けて主体的な情報発信ができているかどうか、つまりOMRの実践にかかっていると言えるかも知れない。今後のOMRの広がりに注目したい。

オウンドメディアリクルーティング:https://owned-media-recruiting.com/


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