今回は、平成後半の名曲を紹介していく。
54-71 「ugly pray」(平成20年)
存在が異端すぎて評価が難しく、過小評価になりがちなアーティストはどの時代にもいるが(「あぶらだこ」など)、54-71もその一つ。
極端に音数を減らしたスカスカでバキバキで無機質な演奏の上に、独特なラップが乗り、唯一無二のグルーブを生む。
「ugly pray」が収録されたアルバム「I'm not fine,thank you.And you?」はレコーディング・エンジニアに巨匠スティーブ・アルビニを迎えた名盤。
ボーカルの佐藤ビンゴとベースの川口賢太郎は、ドキュメンタリーを発信するVICEの日本法人「VICE JAPAN」の社長と編集長を務めており54-71は実質活動休止中。
【動画】
鬼 「小名浜」(平成20年)
小名浜とは福島県いわき市にある地名。ラッパー鬼の出身地だ。
鬼は故郷の小名浜について好きでも嫌いでもなくただの“地元”だと語る。家庭環境や服役経験、友の死なども赤裸々に綴った自叙伝的な楽曲「小名浜」には鬼なりの故郷への想い込められているように思う。
“文化系ラップ”ではなく“文学ラップ”の最高峰。
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ウリチパン郡 「ゼノン」(平成20年)
OORUTAICHI(オオルタイチ)とYTAMO(ウタモ)を中心に結成されたユニット「ウリチパン郡」。
彼らの曲はどこか遠い名前も知らない国の民族音楽、あるいは民謡のように感じられる。国が特定できないのは、彼らが様々な国の音楽を吸収し、自分達なりに咀嚼しアウトプットしているためであろう。それでいてポップさを失わないのは彼らのセンスの賜物。
プリミティブな音楽の楽しさを聴く人に与えてくれる一曲。
【動画】
N'夙川BOYS「プラネットマジック」(平成23年)
ロックバンド「KING BROTHERS」のマーヤとシンノスケに紅一点のリンダを加えたベースレス3ピースバンド「N'夙川BOYS」。マーヤとリンダの男女ツインボーカルは21世紀のバービーボーイズといったところ。
発売した頃にスペースシャワーTVでこの曲のPVを初めて見たとき、ビジュアル・映像・サウンドから判断して80年代くらいのバンドかと思ったが、ググったら現代のバンドで驚いた記憶がある。キラキラとしたギターサウンドに、凛としたリンダとパンキッシュなマーヤのボーカルが絡み合う。
【動画】
ドミコ「こんなのおかしくない?」(平成29年)
さかしたひかる(Vo・G)と長谷川啓太(Dr)のいわゆる“ホワイトストライプス編成”の2ピースバンド「ドミコ」。
破綻しそうで破綻しない疾走感あふれるサウンドと裏声も駆使するアンニュイなボーカルが魅力。
「こんなのおかしくない」はドミコの曲の中でも特にキャッチ―で中毒性がた高い楽曲。令和でも更なる活躍が期待されるバンド。
【動画】
前後編に分けて、忘れちゃいけない平成の名曲10選を紹介していきました。
しかし、令和に残すべき名曲はまだまだあるので機会があればまた紹介したいと思います。
(Written by 山崎健治)
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