南太平洋に浮かぶ島々、仏領ポリネシア。美しい青い海や自然、現地の人々による温かいおもてなしなど「地上最後の楽園」との呼び声も高い、世界中の旅行者に人気のリゾート地です。日本から仏領ポリネシアの中心タヒチまで直行便で行くことができます。

年に一度、タヒチが最も盛り上がる時期が、7月の「ヘイヴァ・イ・タヒチ(Heiva i Tahiti、通称ヘイヴァ)」です。この頃になると店舗が臨時休業、移動遊園地が出現するなど、島全体がお祭りムードに包まれます。

フランス領のポリネシア、ヘイヴァは、7月14日がフランス革命記念日であることにちなんだ130年以上も続く祭り・・・であるのに加え、タヒチならではのイベントが数日にわたって繰り広げられます。例を挙げると、カヌーややり投げ、石を持ち上げる重量挙げ、「ミス・タヒチ」「ミス・ヘイヴァ」を選ぶ美人コンテストなど。

そのヘイヴァ最大の見どころが、ポリネシア発祥「タヒチアンダンス」のコンテストです。

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タヒチの中心地パペーテに、ヘイヴァの時期のみ特設ステージが出現します。コンテストの模様は一般観覧もでき、チケットは事前または当日販売。イベントが開催されるのは夜。夕方になると現地の人々や観光客らが続々と集まってきました。(テレビでの生中継も行われます)

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会場周辺には、タヒチの伝統工芸品を販売する公式のブースも並び、待ち時間に散策するのにもってこい。パレオや網かごなど、ポリネシアじゅうから集まった逸品揃い。

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特設ステージでは、毎日4、5組が、タヒチアンダンスや歌、タヒチ伝統の打楽器での演奏などを披露します。大人数かつグループでの出場のため、生の歌声や踊りはもう迫力満点。

しかも皆、「ヘイヴァで優勝」というポリネシア最大の名誉をかけ、数か月がかりで一生懸命練習してきた成果を発揮するため、ある意味、凄まじい”真剣勝負“さがステージ上から直に伝わってきました。

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観客が最も盛り上がったのはやはり、タヒチアンダンス。ココヤシの若葉を使った花冠に伝統衣装「アワ・モレ」を身にまとい、華やかでエキゾティックしかもセクシーなダンスを、100人あまりの男女がステージ上で繰り広げる様子は、もうただただ圧倒されてしまいました。本当にすごかった!

しかも、ただ踊っているだけでなく、タヒチの歴史をダンスで体現していたり、ソロダンサーを中心にストーリーを構成していたりと、グループごとに“芸が細かい”点も。衣装や髪飾りなど、ステージごとにコロコロ変わる「早変わり」も見事です。ポリネシア文化の集大成ともいえるタヒチアンダンス、ホテルなどでのショー以上の迫力が、ヘイヴァでは体感できました。

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ハワイのフラダンスも、実はタヒチアンダンスがルーツと言われます。日本でも近年、全国各地でスクールが開かれるなど人気急上昇中。そのタヒチアンダンス関係者の中でも、ヘイヴァを現地で、生で観ることは憧れ。現地では、だれでも気軽に参加できるタヒチアンダンスの1日体験スクールもあります。

タヒチを旅するなら、7月のヘイヴァの時期が最もおすすめです。ただし、航空券やホテルなどとても人気があるので、旅の計画はお早めに!

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タヒチ観光局

(Written by A. Shikama)