昨年10月、ボーイング787初号機の展示と「チームラボ」完全プロデュースのプロジェクションマッピングショーが楽しめる「FLIGHT OF DREAMS(フライト オブ ドリームズ)」をオープンさせた「中部国際空港 セントレア」…。
年齢や性別を問わず、みんなが大好きなキャラクター“ドラえもん”の世界観が楽しめる「ドラえもん ワクワクスカイパーク」、展望デッキや温泉など家族が楽しめるスポットが盛りだくさんな「新千歳空港」…など。例を出せばキリがないが、今日、空港は旅行の際に利用するだけのものではなく、子どもも大人も楽しめるコンテンツが集結する、一大アミューズメント施設となっているのだ。
それはもちろん、東京の空の玄関口「羽田空港」でも同様である。
第1旅客ターミナルのマーケットプレイス3Fには、昔懐かしいおもちゃから最新のトイまでが幅広くそろう、大人から子どもまで楽しめるおもちゃ屋「童心 Juveniland TOKYO」があったり、国際線旅客ターミナル5Fには、TOKYO POP TOWNのプラネタリウムが併設されたカフェ「PLANETARIUM Starry Cafe」など…、さすがは日本の中心、東京(TOKYO)と絶賛せざるをえないラインナップが勢ぞろいである。
そんな羽田空港で、昨日から、“江戸文化”をテーマに「江戸図屏風」「江戸橋広小路模型」をモチーフとした、AR作品『屏風から家光を探せ、からの、取り出す江戸時代』なるものが公開されているという情報を入手した。
羽田空港国際線旅客ターミナル5F、はねだ日本橋に設置してある「江戸図屏風」に端末をかざし、絵に潜む徳川家光を見つけると、画面に江戸時代の風景が再現される(画面に江戸時代の風景が飛び出す)という作品で、最新のAR技術を心置きなく堪能できるのだという。
なぜこんな取り組みができるのか…。
実はこちらは、文化庁の新事業「空港等におけるメディア芸術日本文化発信事業」のプロジェクトとして、国内空港等10箇所程度で展開する『メディア芸術×文化資源 分散型ミュージアム』。日本地域の土壌が育んだ豊かな文化資源をアーティスト・クリエイターたちが、その魅力を新たな視点で表現し、各地域の玄関口である空港等で展示。展示されたメディア芸術作品をきっかけに、訪日観光客を日本文化の新しい魅力に出会う旅へと繋げるのが目的だという。
AR三兄弟の長男、川田十夢氏は、今回の作品について、「歴史的資材をAR技術によって表現することで、空港に“時間の玄関口”を作ってみました。」と語り、苦労した点では「“フォトグラメトリ”という技術を使っているのですが、作品をあらゆる角度から撮影しなければならず、博物館が閉館してから夜中の間、1週間かけてずっと撮影していました。」と答えた。さらに,作品の注目点として「10年前と比べるとAR技術が格段に進化している。SF映画に近づいてきているので手に取って楽しんでほしい。」と語るなど、自信満々のご様子。
AR作品『屏風から家光を探せ、からの、取り出す江戸時代』が公開されるのは9月27日(金)まで。羽田空港は旅行の際にしか行ったことがないという、そこのあなた…。騙されたと思って、一度訪れてみてほしい。
【開催概要】
開催日程:2019年9月11日(水)〜9月27日(金)
※作品体験コーナーは11:30〜18:30
開催会場:羽田空港国際線ターミナル内(5F はねだ日本橋 付近)
入場料:無料
公式ウェブサイト:https://jmadm.jp/