ついに公開しましたね、僕は楽しみでなりません。まだ見ていない僕は、どんなことになるんだろうなぁ。きっと過激なんだろうなぁ。あんなことや、こんなことが巻き起こるんだろうなぁ。等々、妄想が止まりません。

え? 何って……そりゃ……

クエンティン・タランティーノ作品 第9作目

「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」

ワンス1

しかないでしょう!
クエンティン・タランティーノと言えば、緻密に練られたストーリーと、過激なバイオレンスで有名な監督です。代表作には「パルプ・フィクション」や「レザボア・ドッグス」、「ジャンゴ 繋がれざる者」などがあります。どれも、名作ですね!

しかし、このタランティーノ監督。長編映画は10作撮ったら引退と正式に公言しており、この「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」は長編映画第9作目。タランティーノ監督はこの作品を「すべての映画でひとつの物語を語っているとして、それぞれの作品はお互いに繋がり合った貨物列車のようなものなのだとしたら、今回の映画は目を見張るクライマックスということになります」と語っている。
いずれ発表される10作目については「もう少しエピローグ的な作品になるでしょう」ともコメントしているので、“じゃあ、観るしかないじゃん! ワンスも10作目も観るしかないじゃん!”となるわけですね。あぁ、早く観たい……。
とまぁ、監督の話を一通り話したところで、映画の紹介を!


●ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドとは?

タランティーノ自身が幼少期を過ごした1969年のハリウッドを舞台に、カルト指導者チャールズ・マンソン率いる「マンソン・ファミリー」による女優シャロン・テート殺人事件を軸に、レオナルド・ディカプリオ演じるテレビ俳優リック・ダルトンと、ブラッド・ピット演じるクリフ・ブースを通して、過渡期を迎えた業界と土地の光と影を映し出す。タランティーノは当時について「人生をかけてリサーチした」といい、5年を費やして脚本を執筆。

 


予告編はコチラ



「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」というタイトルは、日本語に直すと「かつてハリウッドにて」という意味。
そして、この映画は1969年にハリウッドにて起きた「シャロン・テート殺人事件」をモチーフに、オリジナルキャラを追加した物語だ。
まだこの作品を観ていない僕が言うのもなんだが、この「シャロン・テート殺人事件」をしらずしてワンスを観るのはもったいなさすぎる!
という事で、「シャロン・テート殺人事件」について、簡単に調べてみました。


「シャロン・テート殺人事件」とは?

新進気鋭のハリウッド若手女優シャロン・テートが自宅で友人共々メッタ刺しにされ殺害された事件。殺害指示を出したチャールズ・マンソンとシャロン・テートの接点はほとんどなく、実行犯の男女4人は自分達が誰を殺したのかさえ翌日のニュースを見るまで知らなかったという、デタラメすぎるこの事件。シャロン・テートは妊娠8ヶ月で全身16カ所を刺され殺されるも、殺される理由は一つも無かったという。

ワンス2

殺されてしまったのが、上の写真の女性。シャロン・テートである。
↓プロフィール
・ハリウッド60年代の若手美人女優
・夫は映画作家ロマン・ポランスキー(代表作:『ローズマリーの赤ちゃん』『戦場のピアニスト』など)
・1969年8月9日の夜、高級住宅地の邸宅にて友人3人と共にメッタ刺しにされ殺害される
・たまたま通りかかった青年も銃殺される
・殺害当時26歳、妊娠8ヶ月
・玄関のドアにはシャロン・テートの血で“Pig”と書かれていた
・彼らを殺害したのは狂信的カルト指導者チャールズ・マンソンの信奉者男女4人


そして、この事件の殺人指示を出したのはこの男

ワンス3

名前はチャールズ・マンソン。カルト教団の指導者だ。(有名な歌手の“マンソン”は関係ありませんよ!)
↓プロフィール
・1934年売春婦の母親から産まれる
・育児放棄され生後数ヶ月名前もつけられなかった
・マンソンは母親が一時的に気まぐれで結婚していた男の姓
・5歳の時に母親が強盗事件を起こし逮捕、懲役5年
・親戚の家を転々とし、孤児院を脱走、母親に再会するも追い出される
・9歳で少年院に入る
・1967年に釈放されるまで人生の大半を刑務所で過ごす
・出所後、ヒッピー文化の真っ只中で家出少女を集め「ファミリー」として共同生活を送るようになる
・LSDやマリファナで彼女らを洗脳し男性を誘惑させ信者にする
・カリフォルニアのスパーン映画牧場にファミリーで棲みつく
・ビートルズの曲から勝手にメッセージを汲み取り誇大妄想を爆発させる
・野望はビートルズよりも偉大なミュージシャンになること

事件以前、シャロンとマンソンの接点はゼロだった……。では、なぜこのような事件が起きてしまったのか。


誰でもいいから殺してこい!

マンソンは当時、『聖書』を独自に解釈し、女性は罪人であると信じ込んでいた。数件の残忍な殺人事件を計画し、ファミリーのメンバーに実行を命じていた。
その時に狙われたのが、音楽プロデューサーのテリー・メルチャー。
実はマンソンは以前、このテリーの手引きで歌手デビューすることになっていた。しかし、なんやかんや話しはうやむやになり、立ち消えになってしまったという。マンソンは勝ち組達への憎悪が膨れ上がり、テリーの自宅に突撃! ……が、当のテリーはすでに引っ越し済み! なんてこった!

しかしマンソンは、自分の夢を踏みにじったテリーのことが許せなかった。というか、ハリウッドの勝ち組が許せなかったのだ! そこでマンソンは「テリーがいないなら、今そこに住んでるやつを誰でもいいから殺してこい!」と自身の信者に命令。そして、その時に元テリー宅に住んでいたのは、女優のシャロン・テート……。
という事で、とばっちりで殺されてしまったシャロン。たまたま、そう、たまたま殺されてしまったシャロン。

ひどすぎるマンソン! なんてやつなんだマンソン! 


映画オリジナルキャラクター

と、これが「シャロン・テート事件」の概要だ(かなり端折ってはいるが)。とりあえずこれだけでも知っていれば、この映画はもっと楽しめるはず……!
しかし、気になることがある。事件の中に、この映画の主演である、レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットが出てこないじゃないですか! それもそのはず、この二人はタランティーノが足したオリジナルの人物だからだ。
ディカプリオが演じるのは、落ち目のTV俳優、リック・ダルトン。そして、ブラピが演じるのはダルトンの専属スタントマン、クリフ・ブース。
本作では、シャロン夫婦がリックの家のそばに引っ越してきたことから、この映画の悲劇が始まるそうだ。
どうなっちゃうの?! どうなっちゃうんだよ!

ワンス4


終わりに

タランティーノ作品のもついに第9作目。あと1作でタランティーノ監督も引退か……なんて寂しい気持ちになりそうになりながらも、とにかく今はワンスを楽しみたいと思います。
タランティーノが映画への思いを込めまくった昔々のハリウッドを舞台にした御伽噺の傑作、是非とも皆さんも劇場でご堪能くださいね!


(Written by ワンス・アポン・ア・タイム・イン・くりすけ)


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