ビール掛け

今年のプロ野球は両リーグ共に終盤までは激しい上位争いが繰り広げられたがセ・リーグでは原辰徳政権で再起を図った巨人が5年ぶりの優勝、パ・リーグでは西武が優勝を飾り2連覇を達成。

優勝決定の後に訪れるお決まりのイベントと言えば『ビール掛け』!
この瞬間だけは選手やコーチ、監督らが挙って羽目を外して盛大にビールを掛け合いっこして一年の労をねぎらう。
野球界では当たり前の光景ではあるが、この大量のアルコールを粗末にする催しは果たしていつから、どういった経緯で行われる様になったのか?
気になるので今回は少し調べてみました。

アメリカの「シャンパンファイト」から着想を得た!?

1959年、南海ホークス(現・ソフトバンク)が日本シリーズで読売ジャイアンツを破り、プロ野球日本一の座を獲得。この際、キリンビールで祝杯をあげた南海ホークスの選手たちがビールかけを行ったとされ、これが、日本で初めて行われたビール掛けだといわれている。

又、アメリカでは、メジャーリーグなどのスポーツにおいて古くから優勝者や優勝チームがシャンパンをかけ合って喜ぶ「シャンパンファイト」の習慣があった。
南海ホークスの半田春夫選手は、アメリカでプレーしていた経験があることからシャンパンファイトを知っており、それを真似して喜びを分かち合ったのだという。
南海はこの年の日本シリーズで、それまで何度対戦しても勝てなかった宿敵の巨人を4勝0敗で下して念願の日本一になったといい、それから、優勝チームのビールかけが慣例化するようになったと言われている。

ちなみに一回のビール掛けで消費するビール瓶は3000〜5000本にも及ぶのだという。
恒例行事で楽しみ、とはいえ、勿体ないなぁとも思う。


【出典】
『GIGAMEN』:2013年9月24日

『文春オンライン』:2018年9月29日