9月、南青山にて、育児ブランド「ChuChu(チュチュ)」を展開するジェクス株式会社が主催する「家族で考える歯育と初めての歯みがき体験会」が開催された。
参加者全員にベビー用スモック、ガーゼ、L8020乳酸菌マウスドロップや歯磨きジェル、指はぶらしが支給。先輩ママのサポートを受けながら、上手に自分のお子さんの口腔内を優しくケアしていた。最初はいやがっていたお子さんも甘いキシリトールを一口味わって泣きやんだり、おとなしく母親のケアを受けている様子が印象的だった。
ジェクス社が提供する乳幼児になじみやすいケア商品のラインナップによって、自らの歯の健康に対する意識、いわゆるデンタルIQの高い子どもたちが増えていくことを期待したい。
まだ歯みがきをしたことのないお子さんとその保護者20組が参加。「お子さん方がこの先、一生使うことになる大切な歯。まだまだ日本で理解が進んでいない『歯育』について認識を深める機会となっていただければ」というように、大変実践的かつ意義のあるイベントとなった。
最初に登壇したのは広島大学大学院の歯学博士・二川浩樹教授。歯周病菌やむし歯菌の発育を阻止する乳酸菌の一種L8020乳酸菌の発見者として知られている。
このL8020乳酸菌は歯周病、むし歯になったことのない健康な子どもの口の中から発見されたヒト由来の乳酸菌。ヒトの口腔内から5種類の歯周病菌とむし歯菌・カンジダ菌を効果的に抑制し、口腔内環境を健康に保つ効果があると言われている。
二川浩樹教授は、まず口腔内の健康維持の重要性について、それが認識されるようになった背景を「政府が推進する『健康日本』というキャンペーンの中ではじめて『歯の健康化』というキーワードがうたわれるようになったのは今から17年前のこと。今では、歯の健康は、食の選択力、がんの克服力、心の健康と密接に関係しているという研究が進められるようになった」と説明する
虫歯や歯周病になると生活習慣病を引き起こしたり、悪化したりするリスクが増大。全身の障害が起こったり、感染症にかかりやすくなる「メタボリックドミノ」を引き起こすという。さらに「高齢になって歯が弱くなると、食が細くなって栄養が減ることで筋力が落ちる。そこからサルコペニアが起こり、寝たきりになる可能性がある」と述べた。
その後、二川教授から「口の中の菌の数は?」とクイズが投げかけられた。
その答えは、なんと700〜800種。腸内に常駐する細菌は100〜200種というので、その差は明らかだ。しかも唾液1ccに一億個の菌が存在。その中にはもちろん、虫歯の原因菌として知られるミュータンス菌も含まれている。
続いて「虫歯菌はそのほとんどが、父親と母親から感染。生後19か月から29か月の間を「感染の窓」と呼び、虫歯菌はこの時期にしか感染しない」と説明する。すなわちこの期間、子どもに虫歯菌をうつさなければ、子どもは虫歯菌を保有しないまま成長する。したがって父と母の口腔内のケアが重要なのだという。
先進的な海外事例として「スウェーデンではお母さんが妊娠して半年経つと、とにかく歯医者に通う。PMTCなどのクリーニングで口腔内を徹底的に綺麗にし、まずはお母さんの口の中の菌を減らすことで虫歯を減らしている。またノルウェーでは国策として、お母さんが妊娠して半年経ったらキシリトールガムを食べる」と説明。
さらに二川浩樹教授は、虫歯菌が増殖する速度に言及。「虫歯菌は1時間に1〜3個増える程度ですが、時間の経過とともに急激に増えていく。6時間で64倍、10時間で1000倍、12時間で4000倍にもなる」。こうなるともはやマウスウォッシュでも押さえきれない。バイオフィルムという菌のカタマリが一度できてしまうと薬をかけても死なない。だから虫歯予防が重要になると説明する。
「もっともポピュラーな予防策はフッ素の塗布。表面に塗ると歯が強くなり、歯が溶けにくくなる。乳歯は永久歯よりも弱いので歯科医でフッ素を塗ってもらうと有効」とし、さらに歯ブラシは菌を機械的に除去するのに有効だとコメント。歯の表面に付着したバイオフィルムを効率的に壊すのだという。さらに「キシリトールは砂糖ではないため、虫歯菌が餓死する。歯を溶かす酸を作らせない作用がある」という
そして、今回のテーマでもある、もうひとつの有効な予防法として二川浩樹教授が発見したL8020についてピックアップ。
「50人を25人ずつのグループに分け、ひとつのグループにはL8020ヨーグルトを食べてもらい、もうひとつのグループには普通のヨーグルトを食べてもらうという実証実験を行った」と解説。2週間毎日続けたところ、L8020ヨーグルトを食べたグループの8割以上が口の中から虫歯菌が減少するという結果を得たのだと言う。
そして講義の最後に二川浩樹教授は「歯が美しいか、そうでないかによって大きくその印象が変わります。歯の健康に気遣ってほしい。」と締めくくった。
続いて登壇したのはジェクス株式会社の開発マーケティング企画部に所属する平本さん。L8020乳酸菌を使用した同社の育児グッズを紹介した。
「歯磨き後は寝る前にお口の中に一滴ポタリと垂らすだけのキシリトール使用、砂糖不使用のマウスシロップや食品原料100%のハミガキジェル、歯磨きを嫌がる子どもでもおやつ感覚で食べられるタブレットまで、むし歯予防で一番大切な時期である生後6か月頃から3歳までの『乳歯ケア』をL8020乳酸菌の力でサポートする商品ラインナップをご用意。お子さまの生活の中に手軽にL8020乳酸菌を取り入れることができます」と説明する。
続いて“こどものそばで働ける新しいワーキングスタイル”を提案する株式会社ママスクエアで活躍中の3人の先輩ママが登場。それぞれの育児体験談を聞いた後、これまで説明のあったジェクス社の育児グッズを実際に使用した「はじめての歯みがき体験ワークショップ」がスタートした。
参加者全員にベビー用スモック、ガーゼ、L8020乳酸菌マウスドロップや歯磨きジェル、指はぶらしが支給。先輩ママのサポートを受けながら、上手に自分のお子さんの口腔内を優しくケアしていた。最初はいやがっていたお子さんも甘いキシリトールを一口味わって泣きやんだり、おとなしく母親のケアを受けている様子が印象的だった。
ジェクス社が提供する乳幼児になじみやすいケア商品のラインナップによって、自らの歯の健康に対する意識、いわゆるデンタルIQの高い子どもたちが増えていくことを期待したい。