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2019年12月22日の今日は、暦の上では「冬至」(とうじ)にあたります。
(注:新暦計算と国立天文台暦計算室とでは1日ずれる場合があります)

天気予報でよく耳にする「暦の上では〇〇ではー」というくだり。ここでいう「暦」は、二十四節気のことを指します。一年を24で割って、それぞれの季節にあった言葉を表すもので、もともとは、旧暦の季節のズレを修正するための目安の言葉だったものなのです。

「冬至」は、1年で一番昼が短く、夜が長い日になります。この日から昼間の時間が延びていきます。45日後にはなんと立春を迎えてしまうのです。冬到来といえども、春はもうすぐそこです。自然現象的にいうと、日の影が長い日でもあるのです。二十四節気は自然現象だけでは日数はずれてしまいますが、冬至だけは、影を見て冬至だと正確にいいあてる人が多いとか。

言い伝えとして、昔は冬至の日は「死に一番近い日」と言われがあり、その厄を払うために体を温め、無病息災を祈っていたといわれています。実は、この慣わしは現在も続いています。また、「南瓜を食べなさい」とか「ゆず湯」に入りなさいと言われますが、理由は諸説ありました。
「冬至に柚子湯に入ると風邪をひかずに冬を越せる」といった表現は、
柚子(ゆず)=「融通」がきく、冬至=「湯治」。という語呂合せからという説と、運を呼びこむ前に厄払いするための禊(みそぎ)という説があります。
個人的には、単純に寒いから、体を温めるための言い伝えと思うのですが。
また、こんにゃくを食べるのは、一年間にたまったの砂下ろしなのだといわれています。
諸説あって、昔の人は暦によって、体や気候の気づきや注意を促したのでしょうね。

二十四節気から、さらに、5日ごとに区切って、気象の動きや動植物の変化を知らせるための言葉がありますが、それを七十二候といいます。
明治時代からの略本暦では「冬至」の七十二候について、以下の言葉が記されています。

第一候
「乃東生」 夏枯草生ず
漢字だけでは読めない人が多いのではないでしょうか。乃東=うつぼ草のことです。
周囲の草木が枯れていく中、うつぼ草が緑色に生い茂るのは、次の季節を暗示しています。。

第二候
「麋角解」  さはしかの角落つる
麋とは大きな鹿のことで、この時期、鹿の角が落ちる時期をさしています。

第三候
「雪下出麦」雪下りて、麦出づる 
雪の下の麦の芽が出る時期。この時期を過ぎると日本独特の風習の「麦踏み」が行われます。

このように暦は、日本のさまざまな四季の中の冬の情景を、繊細に表しています。  

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いつのころからか、季節感に触れることが少なくなった現代。
暦の言葉に耳を傾け、季節感を感じてみましょう。

出典:
国立天文台 暦計算室

「こよみ」岡田芳朗著 神社新報社 ほか 

Written:コヨミズム
Photo:Chang Min SHIN/Pixabay