satsuma

日本に入って定着した外国語(外来語)は多数あるが、逆に海外で広まって定着した日本語もある。
「Sushi(寿司)」や「Sake(酒)」のように日本と同じものを指す言葉として広まったものが多いが、別のものを指す日本語が何故か定着している場合もある。
アメリカやイギリスなどの英語圏の国ではある果物のことを「サツマ(薩摩)」と呼ぶという。さてその果物とは?

温州みかんのことを「サツマ」と呼ぶ。

mikan

アメリカやイギリスで「サツマ」と呼ばれる果物とは温州みかんのこと。むこうでは手で軽々と向けるみかんはサツマと呼ばれるという。

残念ながら、なぜ「温州みかん」がサツマと呼ばれるようになったかについては分かっていない。
1878年に米国人のバルケンバーグ氏が温州みかんをアメリカに持ち込み、苗木が鹿児島のものだったから「サツマ」と名付けた説や、バルケンバーグ氏が「明治維新で活躍した国」にちなんで名付けたという説。薩英戦争後の和平交渉で、薩摩藩が英国に温州みかんを輸出する事を約束させたことに由来する説。「薩摩スチューデント」(薩摩藩英国留学生)に温州みかんが積み込まれており、そこから広まった説・・・など様々な説があるがどれも確かではない。

ここからは鹿児島県の温州みかんについて紹介しよう。
県のHPによると、そもそも温州みかんの発祥は鹿児島県の長島町だとのこと。
温州みかんは、中国から伝わった柑橘類の種子から偶発的に発生し、鹿児島から全国のみかん地帯に広がっていったもの。最近の研究では,温州みかんに多量に含まれるβ-クリプトキチンサンに発ガン防止作用があることが報告されているほか、みかんの栄養成分の代名詞であるビタミンCは,生活習慣病予防の効果も期待されているのだという。
出荷時期に関して言うと、ハウス栽培のものは6月上旬〜9月上旬。露地栽培のものは9月中旬〜2月下旬(早生:9月中旬〜11月(うち極早生9月中旬〜10月),普通:12月〜2月下旬)なのだという。
ハウスみかんは、糖度が高く,じょうのう(袋)が柔らかく,お中元には最適の夏の果物。極早生温州は、ハウスみかんのあと9月から出荷され、淡い緑色の果実をむくとさわやかな香りが広がり,糖度と酸味のバランスが絶妙。その後、着色のよい早生温州、冬の普通温州と出荷が続いていくそうだ。

買う時に産地をあまり気にしない人も多いかもしれないが機会があったら「鹿児島産の「サツマ(温州みかん)」を手に取ってみてはいかがだろか?

参考:鹿児島県


(written by 山崎健治)


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