シュワッチ

ウルトラマンがここぞというときに発する「シュワッチ」の掛け声。もはやウルトラマンといえばコレ!という存在になっている。大人からの子供まで、誰もが一度は聞いたことあるこの掛け声は、いったい誰の声なのか?

ウルトラマンの声といえば「シュワッチ」である。実はこの声は機械的な合成音ではなく、ある役者さんが実際に声を出して録音したもの。声の主は、初代ウルトラマンの撮影当時、TBS劇団に所属していた中曽根雅夫さんという俳優の方。当時、二十五〜六歳で時代劇にも出演していた役者さんだった。あの掛け声を、アメリカ漫画の擬音「SWAOO-CH」から考えついた撮影監督の一人、飯島敏宏さんが指名して、中曽根さんに録音を頼んだという。しかし中曽根さんは、将来を嘱望されていたのだが、所属劇団が閉鎖されたこともあって、その後二年ほどで芸能界から引退してしまったのだという。

テレビのバラエティ番組などで、ウルトラマンの話題が出るときにほぼ確実に使われ、今やだれもが誰もが一度に耳にしたあの声である。現在はお亡くなりになられている俳優さんのようですが、以降50年以上にわたって世界中の人の記憶と耳に残る、世代を越えて聞き継がれる伝説の掛け声「シュワッチ」になっていた。

【参考出典】
『雑学全書―天下無敵のウケネタ1000発』