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新型コロナウイルスの影響を受けた今年の夏は、多くの人にとって例年とは違う夏になったと思います。大きな違いとして生活様式や働き方の変化、イベントの中止などが挙げられますが、今年の夏は気象面でも変化が見られました。

「台風のない7月」という言葉はまだ記憶に新しいと思います。7月に台風が発生しなかったのは、1951年からの統計史上初めてのこと(※1)だそうです。

一方、7月は九州や中部地方など日本各地で集中豪雨が発生しました。豪雨による水害の被害は想像を遥かに超えたものであったと言っても過言ではありません。

そんななか迎えた9月1日は「防災の日」です。
全国的に災害が起きている今、「防災」は決して他人事ではありません。

応用地質が行った調査(※2)によると、水害・土砂災害経験者と未経験者「自身の防災意識の高さ」に20%の差があることが明らかになりました。未だ多くの人にとって災害(防災)は「他人事」になっているのではないでしょうか。


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防災の一環として昨今注目を集めているのが自然災害による被害を予測し、その被害範囲を地図化した「ハザードマップ」です。
ハザードマップの認知についても、水害・土砂災害経験者と未経験者の間に差があります。
ハザードマップも見たことがない人の割合について、経験者(15.3%)未経験者(30.2%)と約15%の差がみられました。


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一方、全体の77.3%は水害・土砂災害いずれかのハザードマップを見たことがあり、「ハザードマップ」が生活に定着しつつあることも伺えます。

反対に、見たことのない理由としてはおよそ半数の45.8%が「関心はあるがどのように確認すればいいかわからない」と回答しており、確認方法やハザードマップの周知にはやや改善の余地がありそうです。

また、「まったく関心がない」と回答した人は経験者(15.2%)未経験者(24.3%)とここでも約10%の差が見受けられました。


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経験者と未経験者で差が出なかったものもあります。ハザードマップを把握することが安全な避難において重要だと思うか否かについては、経験者、未経験者を問わずほとんとの人が「ハザードマップを理解することが重要」だと認識していることがわかりました。


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ハザードマップと同様に、地域の防災に欠かせないのが「避難所」です。水害・土砂災害の経験有無で比較すると、経験者の81.8%が自治体が指定した避難所等を把握している一方で、未経験者の把握状況は67.5%に留まる結果になりました。
全体では74.7%が避難所等を把握していることから、防災への関心・意識が高まっていることが伺えますが、未経験者にとって防災は「他人事」になってしまっている状況も否めなません。


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現在台風9号が発生しており、今後発生する台風にも警戒が必要です。
自分自身はもちろん、大切な人のためにも、今一度自分が暮らす地域の防災に目を向けてみませんか?


【調査概要】
調査時期:2020年8月7日〜8月14日
調査対象:全国の20歳以上 男女1,200名(水害経験者(※)600名/未経験者600名)
調査手法:インターネットによるアンケート調査
(※)過去に浸水や自宅近くの川の氾濫、土砂災害などの被害に遭った経験がある方

※調査結果・データは四捨五入しており、合計パーセンテージが100.0%にならない場合がございます。

出典元:応用地質株式会社