依然として続くコロナ禍。自宅で過ごす時間が以前よりも長くなったという人も多いのではないだろうか。昨今では健康意識の上昇と相まって、空気環境への関心も高まりつつあるという。そんな中、パナソニックでは「健康で快適な空気と暮らそう」というコンセプトを掲げたエアコンと加湿空気清浄機の新モデルを発表。9月24日(木)、報道陣向けオンラインセミナーが開催された。
人が一日で摂取する物質のうち、空気は約8割と最も多い。なんと1日で約18kgも吸っていることになる。またパナソニックが行った、全国20〜69歳男女を対象とした調査によると、約9割が健康な生活のために空気に関心を持っていると回答。空気環境への意識の高まりがうかがえる。
同社はエアコンと加湿空気清浄機を連携させることで「健康で快適な空気と暮らそう」というコンセプトの強化を図る。この原理のカギとなるのは独自のクリーンテクノロジー「ナノイー X」だ。水に包まれた微粒子イオンで、様々な物質に作用するO Hラジカルを含んでいる。最新機種のエアコン「エオリア」Xシリーズには毎秒9兆6000億個を発生する高濃度の「ナノイー X」を搭載している。この高濃度の「ナノイー X」は加湿空気清浄機の新モデルにも搭載。エアコンと加湿空気清浄機から同時に発生することで、花粉やニオイの抑制スピードアップが可能となる。
IoT連携も実現。たとえばエアコンのアプリを起動し、うるおい暖房に設定すると作動スタート。加湿空気清浄機の電源が入り、加湿運転が開始する。エアコンに合わせて加湿空気清浄機が自動連動することで、エアコン暖房の困りごとである乾燥対策にもつながる。
新モデルではコンプレッサーの回路構造を変更し、捨てられていた排熱のエネルギーを冷房運転時にも活用。設定温度をキープしながら除湿もし続け快適に保つことができる。
100%冷房パワーを使いきらないことで部屋の冷えすぎを防ぐだけではなく、エネチャージとして使いきることができる。ON・OFFを繰り返すこともないため、室温を維持し続けながら省エネが可能になる。さらに加湿空気清浄機との連動による「うるおい暖房」、ナノイーXを生かした「ニオイケア」など様々な機能も搭載される。
続いて加湿空気清浄機の紹介を実施。パナソニックが1年未満に空気清浄機を購入した人を対象に行った調査によると、購入目的として「ハウスダスト対策」「花粉対策」が目立った。さらに「花粉の除去性能の高さ」が重視されていることがわかる。同社はこの調査をもとに「花粉撃退気流」に注力した。
花粉は粒子が大きいため落ちるスピードが速く、床上30cmにたまりがちだ。加湿空気清浄機「F-VXT90」には床上30cmゾーンに新たな吸い込み口を搭載。凹凸が少ないため手入れのしやすさも魅力だ。木目とホワイトの2カラーを展開する。
従来品は2方向に直線的な気流を送る設計だったが、新製品では3方向へ立体的な気流を送る設計に改良し、「3Dフロー花粉撃退気流」を実現。部屋の隅々まで気流が行き届くので、花粉の集じん量が従来品の約1.5倍となるなど、花粉ハウスダスト対策機能も万全だ。
昨年から搭載されたIoT機能「ミルエア」アプリも進化した。従来のアプリでは空気の状態やお手入れ情報が表示されていたが、これに加え、汚れの種類や度合いに応じて運転する「わたし流運転」や、外出先からのリモコン操作も可能になった。「わたし流運転」では花粉、ハウスダスト、PM2.5などの様々な項目を選択することで、自分にぴったりな空気状態に調整することができる。さらに見直しのための通知が届くなど利便性の高い機能を備える。
市場想定価格(税抜)は「エオリア」Xシリーズは26万円〜41万円前後(11月21日から順次発売)、加湿空気清浄機「F-VXT90」は9万6千円前後(11月2日発売)を予定する。
秋も深まり、家で過ごす時間がますます長くなるこの季節。進化した家電で健康で快適な暮らしを送ってみてはいかがだろうか。