プロ野球やJリーグのファンにとって、年が明けてシーズン開幕までの楽しみは「春季キャンプ」だ。現地にキャンプを毎年見に行くというファンも多い。シーズン中よりのんびりした雰囲気で、選手との距離もより近く感じられる。

那覇空港では毎年2月になると「歓迎!プロ野球&Jリーグ 春季キャンプ」の垂れ幕が掲げられ、特設コーナーも例年設けられていた。

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2021年、コロナの収束はいまだ見えないが、シーズン開幕に向けて準備が進められ、各チームでキャンプも実施される予定だ。ただ、観客が例年通り現地で観られるかなど、いまだ未定な部分も多い。今年のキャンプ、最新の観戦情報を紹介する。


■プロ野球12球団の2021年春季キャンプ地

まず、プロ野球12球団の2021年春季キャンプ地は、以下の通り。

【パ・リーグ】
ソフトバンク・・・宮崎/ロッテ・・・沖縄(石垣島)/西武・・・宮崎/楽天・・・沖縄(金武・うるま)/日ハム・・・沖縄(名護・国頭)/オリックス・・・宮崎

【セ・リーグ】
巨人・・・宮崎・沖縄(那覇)/阪神・・・沖縄(宜野座)・高知(安芸)/中日・・・沖縄(北谷・読谷)/横浜・・・沖縄(宜野湾・嘉手納)/広島・・・沖縄(コザ)・宮崎/ヤクルト・・・沖縄(浦添)・宮崎

今年は例年以上に、沖縄と宮崎にキャンプ地が集中している。毎年、久米島で実施していた楽天は、今年から沖縄本島のみとなった。


■キャンプで「入場制限」、ファンサービス自粛方針

そして、キャンプにおいて「入場制限」などを行うことが、各チームから続々と発表されている。すでに発表済みなのは、ソフトバンク、西武、巨人、阪神、中日など。他の球団も今後発表される見込み。

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ソフトバンクは、観覧に入場券を必須とし、無料席と有料席を用意してインターネットで事前受付する。西武は、A班のみスタンド席の一部を一般開放する予定。巨人は、一軍かつ内野席でのみ観覧可能、事前予約登録制(無料)で平日3000人、土日祝5000人が上限。阪神は、1軍と2軍のキャンプそれぞれ1日1000人限定で事前インターネット予約制(申込金要)。中日はメイン球場のスタンドのみ見学、入場制限の予定。

いずれのチームも、観覧者に対し、マスク着用や検温の実施などを必須とし、観覧エリアも制限。また、昨季のキャンプと同様、ファンサービスは自粛=なし、という方向なのは間違いない。

また、阪神の場合、ブルペンや室内練習場にカメラを多く設置し、CS放送やインターネットでの動画配信を強化する方針も打ち出している。


■Jリーグではキャンプ“完全非公開”の動きもある

一方、Jリーグでは、シーズン中も練習を完全非公開にするチームが多かったが、これがキャンプでも同様の措置が取られる可能性がある。完全非公開だと、現地へ行っても観られず、ファンサービスも当然ない。すでに、FC東京(沖縄)、松本山雅FC(静岡・鹿児島)、サガン鳥栖(沖縄)などは、観覧を非公開とし、ファンサービスも行わないと発表済みだ。

キャンプ地の情報は、徐々に出てきている。チームごとに、公開の有無も合わせてしっかり確認してほしい。


■外国人選手のキャンプ参加が入国制限で遅れるかも

日本では現在、外国人に対する新規入国で一時停止を行っている。当面は1月31日までの予定だが、場合によっては延長される可能性も。日本への入国後、14日間の自主隔離は必須で、キャンプへの参加が遅れ、さらに、シーズン開幕にも間に合うのかという懸念も出ている。

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もし、キャンプを現地で観るとしても、お目当ての外国人選手が不在という可能性があるため、注意が必要だ。

(Written by トラコ)