「ちゃんぽん」「皿うどん」といえば、真っ先に浮かぶのは“長崎”ではないだろうか。
長崎ちゃんぽん、長崎皿うどんは全国区の知名度を誇るほど、定番中の定番ともいえる名物料理だ。筆者も何度も現地で食べてきたが、いつでも現地で食べる味が美味しい。
そのちゃんぽんと皿うどんに、福岡バージョンが存在する。しかも、長崎のそれとはまったく異なる、福岡のソウルフードとして現地ではおなじみ。
福岡の麺料理店で「皿うどん」を注文すると、長崎のようなパリパリの麺に野菜のあんかけがのっている・・・という料理はまず出てこない。麺が太麺だし、やわらかい。
まず、具材がとにかく多い。アサリなどの魚介類をはじめ、もやし、キャベツなどの野菜、豚肉、そしてカマボコまで、たっぷり入っている。
太麺はとにかくやわらかくて、歯ごたえもコシもある、モチモチ食感。具材と絶妙にマッチしている。さらに、味付けも塩味であっさり、食がどんどん進んだ。
また、「博多ちゃんぽん」も、長崎のそれとは微妙に異なる。
具材は魚介類と野菜など、そして、やわらかい太麺に、とんこつと鶏ガラを使ったスープがまろやかでとても食べやすい。後味も長崎のややこってりよりもスッキリという感じだ。
福岡にある麺料理店により、博多皿うどんや博多ちゃんぽんのメニューは異なるし、味も店ごとに個性があって違う。ただ、大きくはそう変わらない。
ちなみに、博多皿うどんの元祖は、博多駅前にある『元祖ぴかいち』とのこと。40年以上の歴史ある博多の老舗で、博多に来たなら一度はぜひ味わいたい店舗だ。
博多は、ラーメンやうどんのイメージがあるが、皿うどんとちゃんぽんも名物。しかも、ほぼ1000円以下で食べられ、ボリュームもある。おひとりさまも気軽に入って食べられる、皿うどんならテイクアウトもしやすい。食の宝庫、博多でぜひ一度食べてみてほしい。
(Written by トラコ)