神社の入口に鎮座するのが「狛犬」なのが、ごくごく一般的だ。お稲荷さん(稲荷神社)だと「狛狐」(きつね)だったり、天満宮だと「狛牛」だったりするのも、よく知られている。中には、数は少なくとも「狛猪」「狛蛇」「狛猿」など見かけたことがある人もいるだろう。
京都市の北部に「うさぎの神社」があると聞いた。その神社へ、今回訪れてみた。
路線バスの停留所からすぐ、大きな鳥居が見えた。大通りからも、奥に本堂があるのがわかる。
鳥居に加え、うっそうと緑が茂る、なかなか荘厳な雰囲気。この佇まい、歴史を感じさせる。実は、平安時代初期に建立された、京都でも屈指の由緒ある神社なのだ。
鳥居をくぐる前に見つけた神社の案内。「子授け祈願」とある。
ウサギの像に水をかけると、ご利益があるようだ。手水舎は鳥居のそばになく、さらに奥に、あとで見つけた。
早速、「狛うさぎ」が出迎えてくれた。かわいい、すごくかわいい。思わず、一目ぼれした。
逆側にもちゃんと、別の狛うさぎが鎮座していた。石の白さから、この像はまだ新しいようだった。
境内にかかる絵馬も、白いうさぎがデザインされている。子どもができることを祈ったり、安産祈願だったり、縁結びもあった。
この「うさぎ絵馬」は、岡崎神社の社務所で手に入る。ほかに、お守りとして「幸運うさぎ守」「飛躍(ぴょん)守」などもあり、いずれもお守りにうさぎがデザインされているのもかわいくて記念にもなるし、ぜひそのご利益に授かりたいものだ。
本堂の横に、手水舎があり、その中に黒御影石の「子授けうさぎ像」が鎮座していた。ずっと白うさぎだったのに、ここは黒うさぎ。しかしこれもまたかわいい。
そばにあった説明によると「月を仰ぎ体に力を満たしたうさぎであり、水を掛けてお腹を擦り祈願すると、子宝に恵まれ安産になると信仰を集めている」とのこと。子宝祈願、安産祈願ならぜひ岡崎神社を訪れ、うさぎからご利益を授かってほしい。
境内に、手のひらサイズのかわいいうさぎも飾られていた。これは「うさぎおみくじ」で、おみくじを引くのと、このうさぎも持ち帰れる。
1個より2個のほうがかわいい。一度に2個より、最初に1個買ってご利益を祈願し、その願いが成就したらリピートして2個目をゲットするのが良いかもしれない。
これが、岡崎神社の狛うさぎ。本堂には、招き猫ならぬ「招きうさぎ」も置かれていた。いずれも、白うさぎ。
岡崎神社、なぜ「うさぎ」がご神体なのか。
神社のホームページによると「境内を始め地域一帯が野うさぎの生息地で、多産なうさぎは古くから氏神様の神使いと伝えられる」とのことで、治承2年(1178)に当時の高倉天皇の中宮がお産の時、安全祈願をした記録も残る。元応元年(1319)に、後醍醐天皇が再建したり、享徳元年(1452)に征夷大将軍足利義馬が修造したりと、歴史的にも格が高い神社なのだ。
うさぎ好きにはたまらない神社。京都観光を訪れた際に、ぜひ。
岡崎神社 公式サイト
(Written by AS)