カストロ

列国議会同盟(IPU)が、各国の国会(二院制の場合は下院に相当する議会)の女性比率を算出している。
日本は9.9%(166位)と世界的に見ても女性議員比率がまだまだ低い。

上位を見てみるとルワンダ(61.3%)、キューバ(53.3%)、アラブ首長国連邦(50.0%)と、こんなことを言うと失礼かもしれないが意外な国が並ぶ。なぜ、これらの国は女性議員の割合は高いのか?

まず3位のUAEだが、これは他国から見て民主化が進んでいると思われるように、議員定数を男女で半々になるように分けたためである。かなり力技にも思えるが、大統領令により定数の男女比が均等となるよう定められた2019年の選挙では女性の有権者登録率と立候補率が過去最高を記録している。

2位のキューバは、平等主義を掲げた故フィデル・カストロ議長の影響が大きい。

1位のルワンダには悲しい理由がある。きっかけは1994年の内戦だ。この内戦で多くの男たちが虐殺され、人口の8割が女性となったとも言われる。女性議員の比率が上がったのは必然的に仕方なくという面もあるが、男どもに任せたいたら再び悲劇が起こるかもしれないという思いもあったのではないかと言われている。


参考
https://data.ipu.org/women-ranking/?month=1&year=2021

(written by 山崎健治)