岩手県のJR東北本線に「花巻空港駅」がある。その駅名からして、花巻空港の最寄り駅なのは間違いない。確かに、いわて花巻空港に最も近い駅だ。
だが、まったく知らないで現地へ行くと、とんでもない目にあう。
花巻空港駅へは、東北新幹線の盛岡駅や北上駅などから行くことができる。あくまで東北“本線”なので、電車の本数はけっこうある。といっても、日中は1日1本程度。
この駅で降りてみた。岩手県中部ながら、けっこう都会のようなやはり田舎のような。線路が多いのは、貨物列車が多かった名残からだろう。
駅舎は平屋でとても小さい。地方のローカルな駅の雰囲気が漂う。
駅を出てみた。国際線も就航する空港の最寄り駅とはとても思えないのどかさ。
ちなみに、コロナの影響で、国際線は全便運休中。
駅周辺の案内図があった。駅と空港も載っている。これを見ると、駅と空港が近くも見えてくるが、「距離4km、徒歩40分、タクシー8分」とある。4kmだと、都会住みにとってはけっこうな距離。スーツケースがあると、とても気軽に歩けない。
下に、ターミナルへの案内も。「駅前からリムジンバスをご利用できます」とある。ただ、このバスの本数はとても少ない。行った当時、1日4便しかなかった。ちなみに、タクシーは片道1400円。
駅を出たところにあった案内板。車があることが最前提であるとしか思えない距離感だ。
この地域は、宮沢賢治ゆかりの地。駅から空港にかけ、モニュメントも設置されている。それらを眺めながら空港へ向かうのも良さげだが、そんなことをしながら歩くと1時間以上かかりそう。
駅前の何もない広場は「賢治ふれあい広場」と名が付き、不思議な絵が飾ってあった。宮沢賢治のファンにはここは聖地だろう。
「Googleマップ」によると、徒歩で最短48分。ルートは間違える可能性がないほど単純で、しかも平地。もし身軽なら、歩こうと思えば歩ける。
当初「羽田空港駅」などと同じイメージを抱いていて、行く直前に調べてこの距離感に驚いた。事前に知っておいてよかった。
ちなみに、1日数本しかない空港行きのバスに乗り、たった7分で到着した。バスやタクシーだと近いが、知らずに歩くととんでもないことになる。「地方空港あるある」の話なのでくれぐれも注意したい。
(Written by AS)