滋賀県は、日本に8つのみの内陸県。特に有名なのが、日本最大の湖である「琵琶湖」なのは言うまでもない。
琵琶湖には昔から人や物資が多く行き交い、多くの港もあった。そして、湖で獲れる魚「湖魚」を料理した湖魚グルメも歴史があり、現在も食べることができる。
■1784年の老舗「鮒寿し」、遠藤周作が命名した料亭も
まず、1784年創業の加工食品製造販売所「魚治」(高島市)では、滋賀のグルメで有名な「鮒寿し」を販売。特に、「魚治」の鮒寿しは完成まで2年、手間暇かけてゆっくり熟成させ、初めての人でも抵抗なく食べられると定評高い。
「魚治」が経営する「湖里庵」は、作家・遠藤周作自身の雅号「狐狸庵(こりあん)」にちなんで名づけられた料亭で、「鮒寿し懐石」などが堪能できる。2018年9月の台風21号の影響で全壊して長らく休業したものの、2021年4月に営業再開した。
■シーボルトの旅日記にも登場! 藩の御用料亭がルーツ
大津港から徒歩10分ほどのところにある「元祖阪本屋」(大津市)は、江戸時代に膳所藩お抱えの御用料亭だった本家阪本屋にあり、医師のシーボルトの旅日記にも登場する。現在の阪本屋は、鮒ずしの製造販売を専門とする分店として明治2年(1869年)に開業。鮒ずしや湖魚の佃煮などを販売する。
特に、江戸時代の本家伝来の製法を守り続け、琵琶湖産の天然ニゴロ鮒と地元の近江米のみを使用するこだわりよう。店舗も国の有形登録文化財に指定されている。
■沖島の漁師から仕入れた「湖魚」の佃煮が絶品
「近江佃煮 遠久邑(おくむら)」(近江八幡市)は、琵琶湖に浮かぶ沖島の漁師から仕入れた湖魚の加工食品を販売。特に、看板商品の1つである「こあゆ醤油煮」は、朝一番に水揚げされた鮮度いい鮎を、相性の良い実山椒と一緒に炊き上げた逸品。保存料・着色料を一切使用せず、最低限の調味料のみで作られているため、本来の素材が味わえる。
滋賀県公式観光サイト
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