「相続対策はまだ必要ない」「うちに限って、そんなことはない」。相続トラブルに直面した人の多くは、そのように感じていた人が多いという。
問題の後回しは家族トラブルの原因となる。
日本では、医療や介護、社会保障費など、さまざまな問題が一気に押し寄せてくることが予想される「2025年問題」を目前に控え、多くの人が相続問題を抱えることが予想されている。
そのような深刻な事態に一石を投じるべく開設されたのが、相続問題のワンストップ解決をサポートするwebサービス「はなまる手帳」だ。
「はなまる手帳」を運営するのは、株式会社はなまる手帳(東京都渋谷区)。新サービス発表のためのメディア向けの説明会が実施され、代表取締役の吉野匠氏が登壇した。
■年々増加する「相続トラブル」どうする?
葬儀社の代表取締役としての顔も持つ吉野氏は、葬儀の現場で「相続についての後悔」を耳にすることが実に多かったという。
相続トラブルが原因で親族やきょうだいの関係がこじれるケースを目の当りにし、事前の情報共有や、問題が起きた際にしかるべき専門家にすぐに相談できる仕組みの重要性を現場レベルで痛感してきたと語る。
そのような経験を踏まえて吉野氏が新にスタートさせたのが「はなまる手帳」だ。
相続問題の相談、相続税のシミュレーション、相続トラブルの危険度チェック、親子での情報共有など、相続問題の解決に必要なさまざまなサービスを提供し、想定されるトラブルをワンストップで解決するためのプラットフォームとなっている。
■相続トラブルを防ぐために「はなまる手帳」が使える!
説明会では、相続実務士である株式会社夢相続代表取締役の曽根惠子さんも登壇。
相続問題をテーマとしたベストセラー書籍を多く持つ曽根さんによれば、相続トラブルで懸念される事態の1つが、資産分配をめぐる不和が生じ、家族がバラバラになってしまうことだという。
事前に対策を打っておいたほうがいいケースが多いにも関わらず、相続についてわからないことをどこに相談したかわからず、専門家への相談をためらう人が非常に多いという。早い段階から相続対策に取り組むことができる「はなまる手帳」の仕組みについて「すばらしい」とコメントした。
相続問題で苦労しないためには生前から家族間で対策を共有しておくことが最善だが、はなまる手帳が行った調査によれば、現在、相続対策をしているのは世代に関係なく、わずか1割。全世代の9割が「相続対策をしていない」と回答している。
意外なことに「うちには、相続するほどの遺産がない」と言っている人ほどもめる傾向もみられるという。
現在は、新型コロナウイルスの影響で親子での会話が難しくなっているが、多くの人にとって相続は避けては通れない問題だ。「はなまる手帳」は離れて暮らす家族とも相続についてフランクに話し合うきっかけをもたらしてくれそうだ。
はなまる手帳(https://hanamaru-syukatsu.com/)